月々の床暖房電気代っていくらくらいかかっているの??

こんばんは。さすけです\(^o^)/

(床暖房を使われる方が増える時期に向けて問合せをいただく事が増えてきたため一部追記等を行って再掲させていただきます。)

一条工務店の家は高断熱高気密だからこそ全館床暖房が行えるという営業トークは耳にたこができるほど聞いてきたと思います^^;

だから電気代も安いのだと説明されてきました。でも、、、床暖房単体の電気代って見たことありますか??私は契約して自分で計算するまで床暖房単体の電気代を見たことがありませんでした。
引き渡し済の方のお宅を訪問させていただいた際に月々の電気料金の領収書などは見せてもらったことはありますが、床暖房単体で月々どの程度の電気代がかかっているのかについては見たことがありませんでした。

そこで、本日は我が家の床暖房単体の電気料金をご紹介させていただきたいと思います\(^o^)/

そして、床暖房の設定温度をどの程度にすると快適でコストパフォーマンスが良いのかというのも気になる方が多いように思います。

我が家の仕様

我が家の床暖房電気料金を説明する前に、我が家の仕様を確認します。

Q値は0.89[W/㎡]C値は0.73[㎠/㎡]です。Q値は実際に我が家の設計図面を元に一条工務店に計算してもらった(有料:5万円)結果になります。C値は引き渡し後に独自に実測した値です。引き渡し前のC値は0.6[㎠/㎡]でした。

一条工務店で家を建てられた方でi-smartで家を建てられている方は概ね同程度の住宅性能と思って良いかと思います。

ブログを書いていても、断熱材を山盛り施工してくれていたりはしません^^;

ただ、我が家の住宅設備で多くの方と大きく異なっているのが、「室内循環フード(オプション:14万円)」を採用している点です。

通常のキッチン換気扇は室内の空気を室外に出し、その代わりに熱交換されていない室外の空気を吸気口から給気します。それに対して室内循環フードはキッチンで出た排気をフィルターで漉して室内に戻す仕組みです。大きなメリットは冬の冷たい外気を室内に入れることなくキッチンの排気を綺麗にすることができる点です。

一方で、デメリットは、数年に1回数万円かかるメンテナンスが必要な点、そして、通常の換気扇に比べると換気能力が低い点になります。これについては追々レポートしたいと思っています^^

いずれにしても、我が家では室内循環フードを使っているため通常のキッチン換気扇を採用されたお宅に比べると熱のロスが少なくなっています。

そして、我が家独自の生活スタイルの違いとして夜間にほぼ毎日「洗濯乾燥機」を使用して洗濯物を乾燥させていること、生ゴミ処理機も稼働させていることです。

だからどうした?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、洗濯乾燥機、生ゴミ処理機はいずれも多くの「熱」を生じさせます。そのため、室内の大きな熱源となっていると考えられます。この影響が大きいのか小さいのかは不明ですが、そういった違いがあるため必ずしも同じ電気代にならない可能性があります。

そして、極めつけが、我が家は一年を通じて室内では家族全員半袖短パンです。。。。^^;確かPOPOLOGさんも同じ生活スタイルだったような???

室内の温度変化

我が家の室内の温度変化グラフを最新にしたものを示します。

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データは2012年12月~2016年9月末までの約1年半のリビングの室温変化です。

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一部に空欄が入っているのは温度を取得するのに失敗してしまった時期です。

このグラフを自分で見るたびに、凄いと思ってしまうのです。だって、既に我が家に住んで4年近くが経過しましたが、その間床暖房を停止した2013年、2014年、2016年のそれぞれ1日以外は1日たりとも、もっと言うと1時間たりとも室温が20℃を下回ったことがないのです!!

少なくとも私が一条工務店の家に住む以前に住んでいた家は冬場は朝起きたら布団から出るのが嫌になる程度に寒く、リビングから外に出てトイレに行くのは苦痛な作業でした。。。しかし、一条工務店の家に住んでからはそのような思いをしたことは一度もありません。

我が家のリビングには7.5畳の吹抜がありますが、コールドドラフトのような現象も全く見られません。

 

夏場の室温が高くなったのはなぜ?

上のグラフで2013年の夏に比べて2014年の夏の室温が若干上昇していることに気が付かれた方がいらっしゃるかも知れません。

これは別に住宅の性能が悪くなったことが原因ではなく、純粋に「2013年の夏はやり過ぎた」という反省からエアコンの設定温度を高めに設定したことと、24時間冷房ではなくある程度の個別空調にしたためです。冬場の室温が年を経るごとに下がっているのも同様に、ライフスタイルを変化させていった結果となっています^^;冬に半袖半ズボンはやり過ぎでした。。。

 

床暖房にかかる費用

リビングの温度変化がほとんどないような生活をしたらどの程度の電気代がかかってしまうのか?気になりますよね。。。

そこで、我が家のエアコン+床暖房にかかった電気代をまとめてみました!

以下のグラフはロスガードの費用も含まない、エアコン+床暖房用RAYエアコンの消費電力に基づいた電気料金を月ごとにまとめたグラフです。

11月、12月については去年データの取得に失敗したため未集計です。

2014-12-05_21h28_46

 

冬場の床暖房や夏場のエアコンが消費した電力を電気料金に集計した結果、1月の床暖房料金が最も高く1万円弱、次いで2月の8千円強と言った結果になりました。

これは床暖房のみにかかった費用ですから、実際の電気料金はもっと高くなります。。。

真冬の1月、2月で1万円弱の費用がかかっていたようです。これを高いと見るか、安いと見るかは人によって異なると思います。

ただ、個人的には「許容可能な金額」といった感想です。だって、我が家では家族全員真冬でも半袖短パンで過ごしているわけでこの快適性を1万円で買っていると思えば納得しています。

室温を変化させたら電気代はどのくらい安くなるの?

先ほどグラフで示したとおり、我が家のリビングの温度は真冬でも概ね25℃前後になっています。

個人的には24℃くらいがちょうど良いと感じるのですが、どうしても高めになってしまいます。。。このあたりも後日書きたいです。

ただ、室温25℃というのは大半の方にとっては高すぎる温度設定のように思います。また、真冬の床暖房費用が1万円というのも少し割高に感じる方が多いのではないかと思っています。

では、コストを考えた場合、室温を何度くらいにするのが良いのかと言うことを考えてみました。

計算方法は後ほど示すとして、「仮に室温をX℃にしたとき月の電気代はいくらになるか?」を計算によって求めました。

その結果が下のグラフです。横軸に室温、縦軸に室温をその温度にしたときの月の電気代を示しています。

 

2014-12-05_21h38_13

 

上記の結果から、例えば、室温を20℃で設定していた場合、現在は1万円ほどかかっている電気代を4千円程度まで下げることができることができたことが分かります。

20℃は少し寒いのでanoparaさんが最適とおっしゃっていた(一条工務店の家の床暖房における最適な設定温度)22℃程度で設定していた場合には、概ね6千円弱になっていたことが分かります。

いやいや、25℃ではまだまだ寒い!!、室温は真夏と同じで28℃はないとダメだよ!という南国指向な方であれば月の床暖房費用は1万6千円程度になることが分かります^^;

 

室温を上げると効率は大きく悪化します

先に示した室温と月々の電気料金の関係を見ていると、月々の電気代を最小にして最低限の暖かさを求めるならば室温設定は20℃前後、快適性とコストのバランスを考えるならば22℃前後、我が家と同じように真冬でも半袖半ズボンで快適に生活したい場合は24℃前後の室温設定が最適と思います。

ただし床暖房は室温を上げれば上げるほど効率はどんどんと悪化します。

19℃でコントロールしていた室温を1℃あげて20℃にした場合月々の電気代は860円上昇します。

しかし、24℃だった室温を25℃にあげるためには室温を1℃あげただけで1780円円電気代が上昇してしまいます。

同じ1℃室温を上げるにも、倍以上の費用が発生してしまうのです。。。そのため、先の室温と電気料金の関係は線形(まっすぐのグラフ)ではなく、非線形(2次関数のように急激に上昇していく)のグラフになっていたのです。

ですから、自分が生活したいスタイルに合わせて、最低限の温度設定にすることがコストを最小化のためには必要であることが分かります。

でも茨城県以外だったらどうなの?

ここまでのグラフは茨城県に住む我が家のデータに基づいた電気代の話でした。

平均気温がもっと寒い東北地方に行けば電気代はもっとかかるでしょうし、逆に静岡や愛知、大阪、さらには九州と言ったもっと南に行けば同じ室温でも電気代は安くなると考えられます。

そこで、茨城県以外の地域の電気代を推計するためのいくつかの指標を示すことにします。

室温が同じでも電気料金は全く異なる

当たり前ですが、仮に鹿児島県で室温を26℃に保った場合と茨城県で26℃に保った場合では、月々の電気料金は全く変わってしまいます。

これは外気温が全く異なるためです。そのため、先のグラフは茨城県でしか使えないグラフになっているのです。。。

一条工務店で家を建てる方は全国にいらっしゃるため、何か同じ指標を用いて電気料金を推定できないかと考えました。

そこで注目したのが「室温と外気温の温度差」です。

外気温が0℃で室温が25℃であれば室温と外気温の温度差は25℃と計算されます。同様に外気温が零下3℃で室温が22℃であってもその温度差は25℃となります。

室温と外気温の温度差が等しいならば、床暖房の電力使用量は等しいと考えて計算して見ることにしました。実際にはエアコンのヒートポンプの効率の問題があるため、多少違ってくるのですが、いくつか計算して見た限り概ね問題ないと思います。

その結果が下の図です。横軸に室温と外気温の温度差を示しており、温度差がマイナスになっているのは夏場の冷房を意味しており、外気温の方が高い場合です。

2014-12-05_22h06_59

 

この結果から、室温と外気温の温度差が20℃前後から急激に消費電力が上昇していくことが分かります。

ただ、消費電力量で示されてもわかりにくいと思うので、月々の電気代に換算しました。ここで、月々の電気料金に換算する際には1kWhの電気料金を18円と仮定しました。少し電気料金を安く仮定しているのは冬場は「夜間に温度が低く日中は温度が高い」傾向があるため、電気料金の深夜料金を考慮してのことです。

2014-12-05_22h16_03

 

この結果ら、我が家の室温25℃、1月の外気平均温度は概ね3℃ですから温度差は22度となり、月額1万円弱の電気料金が発生することがわかります。

各地の1月の平均気温などと自分が望む室温の差から床暖房にかかる費用を推定することができます。と言われても面倒と思ったので次で都市別に計算して示します。

主要都市別床暖房電気代

ここまでに示してきた方法で全国主要都市別の室内設定温度と床暖房の費用を推計してみます。

前提として、我が家と同じi-smartかつ室内循環換気フードが付いているなどの条件があるため、実際にはもう少し高くなるかと思います。

2014-12-05_22h24_29

画像が見にくい可能性があるため、こちらからダウンロードできるようにしておきます

全国の主要都市の1月の平均気温と、室温を20℃、22℃、24℃に設定した場合の月々の電気料金になります。北海道や東北の豪雪地域も推計の対象にしていますがこれらの地域ではヒートポンプ式の室外機は使用されていなかったり断熱性能も違うと思うので、金額が大きく異なる可能性があります。また、九州地方についても平均気温が大きく異なるため、少し推計に誤差がある可能性が高いです。

ただ、全国的に22℃~24℃設定で概ね4千円から5千円程度になるのかな?という感じです。平均気温を調べて思ったのですが茨城県って以外と寒いんですね。。。

実際の所、我が家1軒だけの電力データと外気温データからの推計なので、予測精度には疑問があります^^;倍半分程度に見ていただければ概ね正しいとは思います。

昼夜の温度差のデータなども含めてより高精度に推計できる気もしますが、あくまで「床暖房の電気料金の感覚」をつかむには十分と思います。

まとめ

ここまで我が家の床暖房にかかった電気料金をベースとして、一条工務店の床暖房が月々にどの程度の費用がかかるかを簡単に推計してみました。

室温を25℃にして、半袖短パンで生活するには真冬の電気代は概ね月に1万円上昇する覚悟が必要になります。実際にはこれにロスガードの熱交換効率の悪化分も効いてくるので、さらに電気料金は上昇するはずです。

一方で、室温は20℃で十分だという場合は、床暖房の電気代は茨城よりも以北を除けば概ね3千円程度と予想されます。この値段で全館の空調が賄えるならかなり安いのかな?と思います。

1点、注意点としては推計は24℃に固定できたらという想定をおいています。実際には一条工務店の床暖房は人が温度をコントロールしなくてはならないため、24℃ぴったりにコントロールすることはほぼ不可能です。天気が良ければすぐに26℃、27℃になってしまいますし、床暖房の設定温度が低すぎれば22℃程度になってしまうこともあります。この辺は自動制御ができれば一番良いのですが、一条工務店が対応してくれないことにはどうにもなりません。。。今回の推計結果から、「床暖房自動制御のコストメリット」は大きいと考えています。自動制御、絶対楽しいと思うんですよ。Anoparaさんが200万円で作ってくれるそうなので是非

最後に、「室温」と床暖房のコントローラの「設定温度」は関係ありません。ここでの推計は実際の室温に基づいている点に注意して下さい。