i-smartとi-cubeの性能差:Q値の違いで電気代はどれだけ変わるのか?

こんにちは。さすけです。

i-smartの仕様変更も決まったようで、無事クローゼットなどがi-cubeと同等のものを選択可能になったようです。

一度はやめようかとさえ思ったi-smartですが、再びi-smartで検討を始めました\(^o^)/

今日はi-smartの断熱性について検討してみたいと思います。断熱性はQ値という数値で示されますが、

i-smartはi-cubeに比べて性能が劣る

 

インターネット上の掲示板で良くこのような書き込みを見かけます。確かに、

 

i-cubeのQ値は0.76W/㎡・K

i-smartのQ値は0.83W/㎡・K

 

です。Q値は低ければ低いほど良いので、

 

i-smartはQ値の観点から、i-cubeよりも0.07W/㎡・K劣っているといえます。

 

しかし、私はスペックと一緒に暮らすわけではありません。もう少し、具体的にどの程度の差があるのかを知りたくなりました。そこで、非常にざっくりとですがi-smartとi-cubeの性能差を計算してみることにしました。

 

Q値とは?

 夏場や冬場は家の中と外では温度が違います。夏場であれば、室内はエアコンが効き26度前後、外は30度前後かと思います。対して冬は、室内が26度前後で外は0度前後になります。夏場であれば、エアコンを止めれば部屋の温度は上昇し、逆に冬場は低下します。このとき、どの程度の速度で温度が変化するか、言い換えると熱がどの程度の速度で逃げていくかを示したのがQ値です。

Q値の詳細はこちらに書かれています。

i-smartとi-cubeで電気代はいくら変わるか?

 それでは、i-smartのQ値=0.83W/㎡・Kはどの程度のQ値なのでしょうか?これを、i-cube、次世代省エネ基準Ⅳ地域(関東以南)と比較してみたいと思います。

 比較と言ってもQ値を単純に比べても意味がわかりません。

そこで、電気代ベースで比較してみたいと思います

i-smartとi-cubeで1年間、20年間の電気代にいくらの差が出るのかを計算します。

冷暖房は室温を一定に保つために使用されます。そのため、Q値の違いはエアコン料金に直結してきます。

ここで、「一般世帯」のQ値を省エネ基準Ⅳ地域と等しいと仮定します。すなわち、一般世帯の平均Q値が2.7W/㎡・Kと仮定します。

この仮定はもしかすると5W/㎡・K程度でおいた方が良いのかもしれませんが、結果には大きな影響を与えませんので、次世代省エネ基準Ⅳ地域と等しいと仮定します。

計算方法と結果

 計算方法は簡単です。2.7W/㎡・Kを1としたときのi-smart、i-cubeのQ値の比を求めます。

すなわち

i-smartの場合、 2.7W/㎡・K : 0.83W/㎡・K=1:0.31

i-cubeの場合、 2.7W/㎡・K : 0.76W/㎡・K=1:0.28

と計算できます。この結果は、次世代省エネ基準Ⅳ地域でエアコン料金が1万円かかるとき、i-smartならば3100円、i-cubeならば2800円で住むと言うことを示しています。

月額の光熱費を1.5万円、年額18万円と仮定します。(この値は、家庭によって大きく異なると思いますので、気になる方はご自身の家庭に沿った値を入れてみてください。)

結果

get=”_blank” title=””>こちらの資料によると、一般世帯の年間の消費電力のうち、エアコンの使用電力は25%です。よって、年額18万円うち、4.5万円がエアコンの使用電力と計算できます。20年間でけいさんすると、90万円がエアコンの消費電力使用量と計算されます。このとき、

i-smartならば冷暖房に伴う年間電気代は13,800円、20年間で27.6万円がかかります。

i-cubeならば冷暖房に伴う年間電気代は12,600円、20年間で25.3万円がかかります。

と計算されます。

i-smartとi-cubeの冷暖房費用に伴う電気代の差は年額1,150円、20年間で23,000円となります。

正直、i-smartとi-cubeのQ値には大した差はないと結論付けられます。

ちなみに、次世代省エネ基準Ⅳ地域と比較した場合、年額でi-smartで3.1万円、i-cubeで3.2万円、20年間なら、それぞれ62万円、64万円ほど電気代が安くて済みます。これは結構大きい気がします。

ということで、結論は、i-smartとi-cubeのQ値は異なるものの、それほど気にしなくてもよいのではないかということでした。

そもそも、私はi-cubeで建てる場合も、リビングと吹き抜けに大きな窓を付ける予定なので、結局Q値は同じ程度かと思っています。

今回の計算は、カタログ上のQ値を使用しています。実際に建てる家のQ値については今後計算してみようかなと思っていますが、結構大変そうです。

また、今回は仮定も多く非常におおざっぱな計算です。ただ、仮に結果が倍違ったとしても、i-smartとi-cubeの間の光熱費の違いは年額2-3千円程度の差しかありません。これを大きいと見るか、小さいと見るかは個人の判断かと思いますが、正直たいした差はないと思っています。