蓄電池(ONEエネルギー)を導入するために設計段階で注意すべきポイント\(^o^)/

こんばんは。さすけです。

我が家では、ONEエネルギーという会社から月々4900円(税込み5292円)でリチウムイオン蓄電池をレンタルしています

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昨年の10月に導入したので、既に8ヶ月近くが経過しました^^

収支などの詳細については、後日書かせていただきたいと思いますが、ここのところこのONEエネルギーに関する質問をお受けする機会がやたらと多くなっています?

我が家の蓄電による電気料金節約効果はまだ確定ではありませんが、月々概ね3000円から3500円程度になるなると思います(夏はもっと効果が出るはずです。金額は冬期のみ)。東京都にお住まいの方でしたら、月々のレンタル料金が3000円ですから、オール電化住宅であれば導入しない理由はないように思います。

それ以外の地域にお住まいの方の場合は、電気料金の見直しなどをセットで考えれば、収支がプラスになる方も多いと思いますし、電気の使い方を気にする事による節電効果など併せれば収支はとんとんまでは持って行けると思います。ただ、私自身が蓄電池を導入した理由は以前書いたとおり、あまりにも赤字になってもらっては困るわけですが、月々2000円程度で震災時の非常電源+日中の電力消費を気にしなくて済む生活、のために導入しました。正直、この効果は大きいように思います。これは後日書きます。

そこで、今回は我が家を例として、ONEエネルギーの蓄電池をどのように配線したのかについて少し詳しく書いてみたいと思います!

 

 

今回の目的

ONEエネルギーの蓄電池に関して、ブログを通じてご質問をいただく事が多いのが、「どうやって配線するの?」ということと、「何を重要負荷としているの?」という質問です。

ONEエネルギーか家を建てるハウスメーカーに聞いた方が確実なのでは?と思ったのですが、お話しを聞いてみると、どうも、ONEエネルギーもハウスメーカーも、その回答が行えない状況にあるようなのです。。。

正直顧客の側にとっては困ったことですが、ONEエネルギーとしては、ハウスメーカーの仕様や構造を把握しているわけではないので、かなり一般論しか言うことができず、一方で一条工務店も含めた多くのハウスメーカーとしては、ONEエネルギーの蓄電池は自社の正式なオプションではないため、ハウスメーカーとして責任を持って取付を行えません。そのため「どのように対策をしておけば蓄電池が後付けできるか」を回答してしまって、後になって取付ができませんでしたという事態が万が一にも発生してはいけないから、回答できないと言うことらしいのです。。。個人的にはハウスメーカーの担当者がONEエネルギーに問合せすれば済む話じゃん!と思ったりもしますが、保証問題とかは難しいのかも知れません。。。面倒です。。。

そこで、これから家を建てたいと思っている方で、ONEエネルギーを導入したいと考えている方が、どこにどのような穴を開けておけば良いのか、そして、どういった装置が取り付けられるのかのご参考にしていただければと思い、我が家の配線例を書かせていただくことにしました。ご注意いただきたい事として、あくまで我が家の事例ですので、必ずしも同じにできない部分があったり、また、仕様の変更等によってこの通りの配線ではない可能性がありますので、その点はご容赦ください

 

おそらく、ONEエネルギーに限らず、将来的には、蓄電池は必ず普及していきます。再生可能エネルギーを普及させようとする限り、不安定な電源である自然エネルギーが発電した電力をどこかで貯めて、そして必要な時に取り出す仕組みが必要になってきます。もしかすると、一条工務店がやるかは別にして、こんなことが実現していくはずです。

人によっては、蓄電池の導入は時期尚早と思われて見送られる方も多くいらっしゃると思います。それでも、これから家を建てる方は是非、将来蓄電池が必要になったときに取り付けられるようにしておくのが良いように思います^^

配線イメージ

配線イメージについては、ONEエネルギーのWebサイトにも記載がありますが、我が家の配線イメージを書いてみます。

現在一条工務店で家を建てる方の多くが全量電力買取と思うので、全量買取を前提として配線図を書いてみました。

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このような感じになります。全量買取の場合は、太陽光の売電系統と通常宅内で使用する買電系統は独立しています。

余剰の場合は、パワコンと分電盤が接続されており、ソーラーパネルが発電した電力のうち宅内で使用して残った分を買電する事になりますから、パワコンと分電盤が接続されます。

で、蓄電池導入後の配線図がどうなるかというと

 

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こんな感じになります。細かな配線は異なる可能性があるかもしれませんが、重要負荷分電盤(停電時に使用可能な分電盤)が加わり、そこにリチウムイオン蓄電池、コントロールボックスが接続されます。

ONEエネルギーのリチウムイオン電池を引き渡し後に設置するためにはリチウムイオン蓄電池と重要負荷分電盤を接続する配線を室外から室内に持ってくる必要がある事、そして分電盤の近くに重要負荷分電盤とコントロールボックスを設置する必要がある点に注意が必要になります。

配線図は上に示した通りですが、イメージがわきにくいと思いますので、のちほど具体的に写真で説明しています^^

ONEエネルギー蓄電池の価格と安全性

ONEエネルギーの蓄電池は激安?

さいしょにONEエネルギーで採用されている蓄電池について書きます。

ONEエネルギーが採用している蓄電池は、いまテレビCMでもおなじみの?NEC製の蓄電池です。

蓄電池の詳細は日経BPの記事がわかりやすいです。この記事で「システムコントローラ」と書かれているものが、配線図上のコントロールボックスに該当します。

2年ほど前の記事なので、値段は変わっているのかも知れませんが、税抜きで100万円~150万円と書かれています。この他に工事費も掛かる分けなので、安く買っても100万円以上は確実にするということになります。それに対してONEエネルギーは東京都であれば月々2900円、それ以外の地域は月々4900円でのレンタルとなります。契約期間は10年間になるので、東京都なら34.8万円、それ以外の地域でも58.8万円で購入した事になります。

 

これって、かなり安いと思います。

だって、レンタルですから故障の場合はONEエネルギーが対応してくれるわけですし、万が一出力が一定以下になったような場合は無償で交換してくれるサービスも入って、一般的な工事費用も含まれての値段です。。。。おそらく、現時点ではこの価格で5kW級の蓄電池を設置できることはないように思います。

安全性は大丈夫?

リチウムイオン蓄電池を導入する場合は安全性って、実はもの凄く大切な事だと思っています。

ご存じの方も多いかと思いますがリチウムイオン電池というのは結構危ないものです。。。

リチウムイオン蓄電池はパソコンやスマートホンなどに広く使われていますが、一部海外製などの粗悪なリチウムイオン電池が熱を持って膨らんでしまったり、発火するといったニュースはご存じの方も多いと思います。住宅用定置型蓄電池は、スマートフォンやパソコンの電池と比べて遥かに大容量です。それだけに、安全性や信頼性という点は非常に重要と思います。

安いことは非常にありがたいことですが、単に安いだけで導入するのはためらってしまいます。。。

調べてみると、NECの同型の蓄電池は、日産リーフという電気自動車に使用されている電池と同じ電池が使用されています。というか、日産リーフがNECの蓄電池を採用しているようです。

個人的にはこれは結構な決め手になりました。自動車という超過酷な使用環境で使用されているわけですから、信頼性が高いと判断しました。NEC自信もリーフに採用されたことで、その安全性をアピールしているようです

例えば・・・

こんな風に、思い切り側面衝突されたときにも、液漏れがあってはならないわけですから、相当な信頼性がないとなりません。

また、こちらの記事にあるように、東日本大震災の津波被害でも発火しなかったという実績は信頼できると思っています。

誰が工事してくれるの?

ONEエネルギーの蓄電池設置工事は、「なおしや又兵衛」という業者さんが施工してくれました。

株式会社JM なおしや又兵衛

なんとなく、小さな会社かな~なんて思ってしまいそうですが、日本全国に展開している会社で、日産リーフのリーフtoホームや急速充電器の設置など、蓄電池や電源工事の施工を得意として売上高200億円以上のかなりおおきな業者さんのようです。

私自身施工業者さんとお話ししましたが、(当たり前のことですが)電池や配線などに非常に詳しく、また丁寧にわかりやすく説明してくれる方でした^^

蓄電池の設置工事は様々な専門知識も必要になってくるとおもうので、おそらくはONEエネルギーで蓄電池の設置をしてもらう場合はこの「なおしや又兵衛」さんが施工してくれることになるのだと思います。

蓄電池の設置・配線事例

我が家に設置されたONEエネルギーからレンタルしたNEC製蓄電池の設置写真は下記の通りです。

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大きさがいまいちわかりにくいですが、私の身長が170cmで旨の当たりまである大きさで結構大きいです。

蓄電池の手前に見えるのが蓄電池からでている配線になっています。

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配線は太陽光発電のパワーコンディショナーに行くもの以外は一旦ボックスに配線されます。合計22mmのPF管4本が配線されています。内1本は(たぶん)パワコンから来ています。ここでは、蓄電池を設置すると合計4本のPF管を設置する必要があると言うことです。

残念ながら我が家を設計している段階ではONEエネルギーの蓄電池はなかったので、検討していませんでしたが、現在住宅を設計中の方は壁内配管としてPF管を4本配管しておくことで、隠蔽配管が可能になります^^

ONEエネルギーを設置する上で最も重要なポイント

ここで、ONEエネルギーの設置で最も重要なポイントです。それは、蓄電池から出された配線を室内に設置された分電盤まで配線しなくてはならないと言うことです。

すなわち、住宅に配線を敷くための「穴」が必要になります。この「穴」がなければ、住宅に穴を開ける工事をする必要が出てきます。

ONEエネルギーではこの穴を開ける工事もレンタル料金で対応してくれるのですが、一条工務店で建てた家のようにタイル+高断熱高気密で20cm以上もある壁となると、やっぱり気になります。

また、気密に関しては保証できないとのことでしたので、何らかの穴がなければ別途料金を支払って一条工務店に対応してもらった方が良いかもしれません。

そこで役に立つのが、一条工務店では無料?で開けておいてくれるエアコンのスリーブは配管です。将来エアコンを取り付ける可能性のある位置にエアコン用の穴を開けておいてくれます。

もちろん、設計中の方であれば、本数は4本とやや多めではありますが先行配管をしておくことで対応できます。

我が家では隠蔽配管はできませんでしたので、分電盤に近いエアコンようのスリーブ管を利用しました。

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実際に配線したのがこちらです。

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住宅の背面にエアコンのダクトのような配線カバーを施工してもらい、エアコン用の穴から室内に配線を敷いてもらいました。

室内側はこちらでも書いたことのあるウォークインクローゼット内の左上にあります。

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分電盤はウォークインの右側になっています。配線をした様子を拡大して見ると

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こんな感じになっていて、天井近くにスリーブ管があり、配線を天井ぎりぎりで引き回してもらいました。

室内に入ってきた配線は配線カバーを使って

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こちらのように引き回して分電盤まで配線してもらいました。

配管は分電盤の右側に設置した重要負荷分電盤とコントロールボックスの近くまで来て壁内から配線されています。

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上記写真で左側が重要負荷分電盤、右側がコントロールボックスです。

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重要負荷分電盤は開けることができて、上記のようになっており、蓄電池全体のブレーカー(左側の大きいブレーカー)と重要付加刑頭語とのブレーカー(右上)が設置されていることが確認できます。

重要負荷分電盤の左側に、蓄電池から電力を取れる非常用(自立)コンセントを配置してもらってあります。重要負荷は基本は2系統で、追加料金を支払うことで6系統まで増やすことができます。ただし、使用できる電力は最大1500W×2系統なので、ブレーカーを追加すると1つ当たりの使用可能電力は減ってしまいますから、普通は2系統で良いと思います。

太陽光と連携させる場合は要注意

一条工務店で夢発電を採用されている方の多くは、2つ以上のパワコンが設置されていると思います。

で、これが蓄電池を設置した場合にもの凄くメリットがあります!

停電時に、蓄電池に充電をしてしまうと、非常用(自立)コンセントが使用できなくなる可能性があります。しかし、一条工務店の家であれば1台のパワーコンディショナーは非常用コンセントに、もう一台のパワコンを蓄電池につなげることで、停電が日中であれば、室内の自立コンセントはそのままに使用しつつ、もう一台のパワコンで蓄電池を充電するということができます!!

ある意味、余すことなく太陽光の電力を使用することができるのです!

ただし、そのためには重要なことがあります。

通常、一条工務店の自立コンセントは1台のパワコンのみが使用されており、もう一台の自立コンセントは配線されません。別料金が掛かってしまいますが、パワコンが2台ある場合は2台とも配線してもらっておくことがポイントです。

一条工務店のパワコンには通常、全ての配線が壁内で配線されてしまうため「穴」がありません。そこで、蓄電池とパワコンの裏に配管を1本通しておく必要があります。

または、使われていないパワコンから自立コンセントに分電盤近くに配線をしてもらっておくことでも対応が可能と思います。なんでも良いので、蓄電池とパワコンをつなぐ配線が必要です。

もちろん・・・パワコンカバーに穴を開けてしまえば良いわけですが、、、当然保証の問題が出てくるのでお勧めしません。。。

ということで、蓄電池とパワコンをつなぐ線を1本確保しておいて下さい。

これが確保できない場合は太陽光から蓄電池に充電することはできなくなってしまいますが、それでも蓄電池としては使用できるので良いとは思うのですが、せっかく太陽光がたくさんあるんだったら使いたいですよね^^;

リモコンはどこでも良いと思う

最後に、コントロールボックスから蓄電池の動作を制御するリモコンに配線するのですが、こちらは保証可能な長さの制限が結構厳しいらしく、分電盤のすぐちかくに付けることが多いかと思います。

我が家は分電盤から1Fに設置したリモコンニッチに配管が通してあり、せっかく配管までしてあったので保証範囲外となることを承知の上でリモコンニッチに取り付けてもらいました。

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こんな感じになって、たいようこうなどと一括して見ることができます\(^o^)/

ただ、一条工務店のリモコンニッチ、せっかく我が家のリモコンニッチをぱくって?くれたのですが、どうにも制限が厳しいらしく同じ事ができるかは不明です。変なルールやめて欲しいです。。。

でも、蓄電池のリモコン自体は1回設定してしまえば触ることはまずありませんから、分電盤の近くに取り付けて置くので全く問題ないと思います^^

 

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蓄電状態の確認とネットワークの設定が主な役割ですが、蓄電状態は下記のような専用サイトでスマホなどを使って見ることができるので、必要ないと言えば必要ありません。

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夜中なので充電中です。

結局配線はどうしておけば良いの?

なんだか、配線が複雑で頭がこんがらがってしまいそうですが、ONEエネルギーの蓄電池を導入するの必要なことは2つだけです。

1つは、蓄電池を設置したい場所から分電盤までの経路の確保

もう一つは蓄電池からパワコンまでの経路の確保

です。

一条工務店とONEエネルギーが連携して対応してくれるようになるのが理想ですし、私達に一番負担のない方法ですが、現時点ではそれはできていないので。。。

蓄電池から分電盤までの経路の確保の方法は事前に4本の壁内配管をしておくのも手ですが、設置箇所の変更等が発生する可能性もありますから、分電盤にアクセスしやすいエアコン用の穴を1カ所開けておくのが現時点では一番良いように思います。

また、パワコンとの接続については、2台のパワコンそれぞれから自立コンセントを引き出して、内1つの自立コンセントを室内分電盤近くにコンセントとして設置してあれば、そこから蓄電池に充電ができるはずです。パワコンそれぞれから1本ずつコンセントを出してもらっておくのがポイントです!

よく分からない場合は、一条工務店の設計さんに「さすけに聞いて」って伝えて下さい^^

多分私に聞くのは嫌と思うので一生懸命調べてくれると思います\(^o^)/

というか、面倒だから一条工務店の設計さんの研修にでも呼んでくれれば説明するのに!まってま~す(^o^)/

 私自身は、東日本大震災後の日本の電力システムにおいて、蓄電池は必ず必要な社会システムの一つになると思っています。ですから、是非とも蓄電池が広く普及することを願っています\(^o^)/