300億円の余波:一条工務店・大澄賢次郎氏 急上昇?広報の人~頑張って!

こんばんは。さすけです。

昨日、一条工務店が地元浜松市に300億円を寄付するというニュースが流れました。

これは良いことと思うのですが、一条工務店が300億円を寄付するというニュースに関連してブログに変化があったので書いてみようと思います。

・ 一条工務店/大澄賢次郎氏が急上昇?
私のブログには普段からサーチエンジン経由で来ていただく方が多いのですが、普段はやはりi-smart関連のキーワードが多くなっています。しかし、昨日と今日だけは、
「大澄賢次郎」 「一条工務店」というキーワードが急上昇しました。一条工務店をキーワードとして来られる方は今までもそれなりにいらっしゃたのですが、今回は一条工務店創業者の大澄賢次郎氏の名前がが急上昇しました。

これは、どうもニュースで大澄賢次郎氏が「東日本大震災による津波の惨状を目の当たりにし、浜松市で育った企業として恩返ししたい」と話している旨がニュースで流れたことに起因する用です。で、多くの方が、一条工務店って何だ?大澄氏はどういう人?と思い検索したのだと思います。

が、残念ながら私のブログに大澄氏の情報はありません。。。。ごめんなさい^^;;

大澄氏の詳細については一条工務店のサイトにも全く記載がないため、私のブログが上位に表示されてしまうようです。一条工務店創業者の大澄氏がどういった方なのかは私も調べたのですが、表に出られることを好まないようで全く情報がありませんでした。。。。

・ 300億円のインパクト
300億円というともの凄く大きな額です。これはおそらく一条工務店にとっても相当大きな額のように思ったので、一条工務店がどの程度の現金を持っているのか調べてみました。http://www.ciic.or.jp/の情報によると、2011年2月末時点で社内にある現金(内部留保)が約840億円あるようでした。よって、300億円寄付してもかなり余裕と言ったところのようです。小さな額ではないけれど、300億円がなくなっても問題は生じない程度に現金を持っているという感じでしょうか。

ちなみに内部留保が840億円というのがどれくらい大きいかというと、国内の上場企業約3800社について内部留保金額の大きな順からランキングしていったとき、例年50位に位置する企業の内部留保額が約1000億円です。よって、内部留保額で見た場合、概ね国内50位近辺に位置していると思われます。

一条工務店の売上高は約1800億円(単独)で、売上高のランキングで行くと上場企業の500位程度の企業と同規模と言えます。

よって、同規模の企業に比べて内部留保がかなり大きいことが分かります。リーマンショック以降もコンスタントに150億円以上の経常黒字を計上していますから、小さな額ではないけれど、300億円と言う額は経営には問題ない額と言えそうです。

・ 寄付のニュースで思ったこと
で、私はこの寄付のニュースを見ていて、寄付が良いとか悪いとか関係なく、「一条工務店は非上場企業なんだな~」ということを改めて思いました。

内部留保というのは一般に「企業のお金ではなく株主のお金」です。仮に上場企業で今回のようなことをしたら、株主から経営者が怒られます、というか経営者のクビが飛びます。経営者が勝手に株主のお金を寄付してはまずいのです。

同規模の寄付を申し出た人として孫正義氏がいますが、ソフトバンクは上場企業ですからソフトバンクの内部留保を寄付してしまうなどと言うことはできません。よって、孫氏個人資産からの寄付を行ったのだと思います。

しかし、一条工務店は非上場企業であり、おそらくは創業者の大澄氏が大半の株式を持っている状況なのだと思います。そのため、一条工務店が寄付するという形の寄付が出来たのだと思います。

・ 広報部しっかり~^^;
で、大澄氏が大株主なのだから大澄氏が「地元に恩返ししたい」と言って、自社の内部留保を寄付することを決めることは問題ないと言えば問題ありません。しかし、企業のガバナンスが問われる中で、ニュースとして

「寄付は昨年4月ごろ、一条工務店創業者の大澄賢次郎氏から自動車大手スズキの鈴木修会長兼社長を通じて浜松市に申し出があり、海岸管理者の県を含めて協議を重ねてきた。」(中日新聞)

と書かれていましたが、これでは大澄氏が勝手に一条工務店のお金を動かしているように取られてしまいます。別に事実がそうであったとしても、企業のガバナンス担当者がこれはまずいと思って、
「大株主である大澄氏の強い要望により一条工務店が県に寄付を申し出た」
という体裁をとらないとまずいんじゃないの~、と思ってしまいました^^;

非常上場企業ですし、今後も上場する気は無いと思うので良いと思うのですが、海外進出になった場合にはこんな記事出たら大変なことになっちゃうよ~と思った次第です。本来だったら、一条工務店の広報部などが上記のような要望を出すべきじゃないかな~と。。。。

で、もう一つ思ったのは本日の私のブログへのアクセスで、顕著だった傾向として「新規」の読者が非常に多かったと言うことです。

このグラフは、6月1日から今日までについて、私のブログに初めて来られた方(新規:青)と再訪された方(再訪:ピンク)の割合を示したグラフです。普段は私のブログは新規の方が3割、再訪して下さる方が7割です。しかし、6月11日、12日は新規の方が急に増加していることが分かります。
これは、ニュースが流れたことによって、「一条工務店」に関心を持ち、検索をして私のブログにたどり着かれたと考えられます。

ある意味、これはチャンスです。だってですよ、「一条工務店」で検索をする人は多分一条工務店のことを知りません。そして、そういった方の中にはこれから家を建てようと思っている方もいると思います。

こうした方たちの多くは現時点では「寄付の経緯」や「寄付の逸話」のようなものが知りたいのだと思います
。寄付を営業に使うことは批判もあると思いますが、今回の寄付は事実はどうであれ、大澄氏の寄付ではなく営利企業である一条工務店の寄付なのです。せっかく、全く新しい人たちが自社に興味を持ってくれたのですから、一条工務店が寄付の経緯を説明するくらいのことはした方が良いと思うのです。そうすることで、検索した人が将来家を建てるときに「一条工務店」に対して漠然とした良いイメージを持ってくれると思うのです。

しかし・・・・

一条工務店のWebサイトには寄付の経緯どころか、寄付をすることも書いてありません。。。。プレスリリースくらいは打とうよ、と。。。謙虚と言えば謙虚ですが、これじゃあ個人の寄付のようになってしまってどうなのかな~と思うのです^^;

宣伝をしないことを誇りにするのは良いのですが、もうちょっとうまくやろうよ。そして、謙虚なのは良いけどちゃんと口に出して言おうよ。。。。と思ってしまいました^^;;