i-smartで建てるSmartハウス

新年あけましておめでとうございます\(^o^)/

家を建てると決めたのが昨年のゴールデンウィーク前、あまりたくさんのハウスメーカーを見比べることなく一条工務店に決めて、昨年6月にブログを書き始めました。

その後、多くの方に応援していただき、現在は家の設計まっただ中にいます。

私が、何故一条工務店を選んだか、そしてどんな家を建てたいと思っているのかについてだらだらと書かせていただこうと思います。長文です。。。

私には憧れている家があります。

それは、私が高校生の頃に読んだ「ビルゲイツ世界を語る」という本の中に出ていた、ビルゲイツの自宅です。当然世界一のお金持ちと張り合うつもりはありません^^;

すでに17年も前の本ですから、記憶もあいまいですが、家じゅうにセンサーが着いていて、家に居る人を感知し、その場に合わせた最適な明るさや温度設定がなされ、さらに壁には液晶ディスプレイがはまっていて、液晶ディスプレイにその日の気分に合わせた壁紙が映し出されるというものです。

ざっくり言えば、コンピューターが人の考えていることを先回りして対応してくれる家だったと記憶しています。私は、そういった家にあこがれるようになりました。

確か当時の価格で10億円だか20億円といった莫大な金額の家だったと思います(土地抜きで・・・)。もちろん私にはそんなお金はありません。当時、このような家を建てられるのは、世界有数のお金持ちだけだったかもしれません。

しかし、17年が経過し、私が家を建てたいと思うようになった今ならば、当時は世界一のお金持ちしか建てられないような家を、私のような一般人でも手に入れられるかも知れないと思うようになりました。今ではセンサー照明は当たり前なものになりつつあります。

また、個々の人に合わせた温湿度設定を行うことは難しくても、部屋全体の温湿度を均一に保ち、多くの人が快適と感じることができる家にすることは可能です。

ただ、どのような家でも、この「憧れの家」を実現できるわけではありません。これを実現するためには、家の基礎的な性能が不可欠と考えました。なぜならば、温度や湿度を最適に保とうと思ったとき、断熱・気密の悪い家では、多くのエネルギーが必要となりますし、コンピュータの処理も複雑になってしまうためです。

一条工務店の家であれば様々なセンサーを取り付け、温度、湿度、室内の人の有無、日射、電力消費等を測定することで「憧れの家」に近づけることができると考えました。

さらには、センサーが感知したデータをデータベースに蓄積し、そのデータを機械学習することで、家自体が考えて、生活者の快適な環境を自動的に作り出すことができるのでは無いかと考えるにいたりました。

新聞等でスマートハウスという言葉が見られるようになった当初、私の考えている家がこれによって実現できるのでは無いかと期待しました。しかし、内容を知るにつけ、今言われているスマートハウスは全くスマートでは無いと感じるようになりました。

今言われているスマートハウスは、「電力の見える化」を中心としたもので、見えなかったものを見えるようにしてくれるという点では評価できます。しかし、見えるだけでは、見えた結果を基に生活者が考えて対応しなくてはなりません。ぐうたらな私は見せてもらっても、対応することは難しそうです。。。

本当の意味でのスマートハウスとは、得られた情報を元に最適な判断を行い、結果を実行してくれる家ではないかと思います。そういう意味では、現在のスマートハウスは入り口に立ったばかりといった感じを受けます。

では、家が真のスマートハウスになるべく、家が考えてくれるようになるためにはどうすれば良いでしょうか?まず必要なものは、住宅にOS(オペレーティングシステム)が必要であろうと考えます。

どういうことか?

住宅には、エアコン、照明、テレビ、ドアホン、床暖房、除湿機、加湿器、食洗機、換気システム、ハニカムシェード、温湿度センサーと、非常に多くの設備が取り付けられています。これら全てが、生活者により良い環境を提供すべく考えてくれる必要があるわけですが、これらの設備の対応年数と住宅の対応年数はイコールではありません。また、それぞれが独立している状態では真のスマートハウスは作れません。

現状ではこれらの設備は独立していますが、それぞれの連携が無ければ生活者に快適な環境を提供することはできません。すなわち、全ての機器が有機的に連携して、他の設備からの情報と他の設備の状態を把握した上で、稼働することが必要であると考えます。

例えば、住宅に日射計と温度計が取り付けてあり、ハニカムシェードが電動化されていれば、日射が多く、室内が暑い場合にはハニカムシェードを閉めて、クーラーが自動的に入り、温度をすばやくかつ消費エネルギーが最小になるように温度を設定してくれるようにできます。逆に日射は多いけれど寒い場合にはハニカムシェードを開けて、床暖房の温度を上げ、かつエアコンも同時に動かすことですばやく快適な温度にすることができるでしょう。

現在は、これらの処理はすべて人間が行っています。すなわち、人間が住宅のOSの役割を果たしています。その結果、生活者は家の管理に時間を割かなくてはならなくなります。

人間に代わって、コンピュータが処理を担うためにはあらゆる設備が接続されたOSが必要になると考えます。
現在ならば、WindowsかLinux、Androidあたりが有力候補と思います。ソフト開発の容易性とプログラマの人口を考えるとWindowsが有利と思います。

ただ、Windowsのような大きなOSが住宅用OSを担うのは過渡的な過程においてのみで、将来的にはAndroidのような小さなOSが処理を担い、実際に考えるのはクラウド上のサーバになるのではないかと思います。なぜならば、単独のPCで処理できるデータには限界があります。また、生活開始時のチューニングが不可欠です。しかし、多くの住宅にOSが搭載されるようになれば収集されたデータをクラウド上に集約し、居住地域、年齢、暑がり・寒がりといった好みなどを入力することで、他者の経験に基づく最適な環境を提供することができるためです。

だらだらと夢物語を書いてみましたが、具体的にこれらを実現するためには多くの課題があります。まずは、自動化されていないハニカムシェードののような設備を自動化する必要があります。また、温湿度、電力消費量、エアコンの設定等を自動化することが必要です。さらには、これらをPCで管理できるようにしなくてはなりません。

ただ、世の中はすごいもので、市販されていない機器を自作してしまう人が居ます^^
また、経験的にやりたいことはたいてい市販されている機器の組み合わせで可能なことが多々あります。そこで、上記の真のスマートハウスをどのように実現するのかについて考えて見ました。

ご存じの方も多いと思いますが、ICHIさんはハニカムシェードの自動化をされており、試作までされています。正直これを見たときは衝撃を受けました。また、赤外線によるリモコン制御もされています。

これを使わせていただくことで、ハニカムシェードの自動制御に道が開けました。

続いて温湿度管理については、おんどとりeaseという製品があります。これは部屋の温湿度を取得し、結果を無線でサーバに送信してくれる温湿度計です。価格は実売で一台7000円程度です。これで、一定間隔で室内の温熱環境を把握することができるようになります。

電力測定については、HEMS(Home Energy Management System)としていくつかの製品が販売されています。例えば、エムグラファーシステムなどを使用すれば、太陽光発電量、各部屋の電力等も測定できます。これによって、電力消費を最小化するような設定を学習することが可能になります。

これで、電力消費・温度等の最適設定を計算することは可能になりました。しかし、これだけでは最後は人間がPCに表示された情報に従ってエアコンの温度設定し、ハニカムシェードの開け閉めをすることになってしまいます。。。これでは人間がPCの奴隷になったようです。。。。

そこで、iRemoconという装置が市販されています。これはiPhone等で赤外線機器を制御するための装置なのですが,技術資料が公開されているのでPCからの制御も容易に行えそうです。

となると、各部屋にiRemoconを設置し、家の中に置いたPCで温湿度、電力消費等を計測しつつハニカムシェードやエアコンを制御できそうです。これが一代25000円前後です。iRemoconは高度な学習リモコンではあるのですが、エアコン等からのフィードバックを得られないため、処理にはこつがいりそうです。

将来的には、ZigBeeによるデータの受け渡しが一般的になるのでは無いかと思います。と、思ってZigBeeでエアコンやハニカムシェードの状態を把握できないかと調べていると・・・・ICHIさんがハニカムシェードではないですが、既にZigBeeによる通信を試しているでは無いですか・・・・初登庁と思ったらICHIさんが居る状態です^^;すごいです。。。ホントに。しかも、サーバに携帯電話を使用しているし・・・・

また、これらを実現するためには過去のデータの蓄積が必要になりますが、これについてはgamaさんが住宅の温熱環境の測定結果を公開しています。このデータを参考にさせていただくことで、住宅の温熱環境の特性を知ることができます。いつも記事を読ませていただいており、非常に参考になります。

しっかし、一条工務店で家を建てる人たちはものすごく理系比率がが高い気がしてならないのですが・・・気のせいでしょうか^^;;;
やっぱり選択基準が似ているからでしょうか?積水ハウスで建てた家の温熱環境のログデータを探してもなかなか見つからないのに・・・・

話題がそれましたが、現時点では、ICHIさんの自動ハニカム、おんどとり、iRecomon、エムグラファーシステム等を連携することで本当の意味でのスマートハウスを作れそうです。ただし、今やろうとするとそれなりにお金はかかってしまいますが・・・・おそらく50-100万円くらいでしょうか?

私はハードウェアは触れる程度であまり詳しくないですが、ソフトウェア開発、データ処理であればたぶんできる方だと思いますので、既存技術を使わせていただき、取得したデータをうまく処理して本当のスマートハウスを実現できないかと妄想中です。。。

あとは、食洗機の自動制御、ロスガードの換気量制御等です。
食洗機については今のところノーアイデアです。ロスガードについては、室内の二酸化炭素濃度を測定し、換気量を調整することができないかと考えています。ただ、ロスガードの仕組みを良く理解していないので電子制御可能なものかは不明です。二酸化炭素測定はおんどとりの製造元であるT&Dがこんな製品を出しており、APIも公開されているのでPCからデータの自動取得解析が行えることを確認済みです。あとは、得られた結果をロスガードにフィードバックする方法が必要です。データの分析は先日趣味で作ったベイズ分類器があるのでそれを使って快適な環境を学習できないかと考えています。

ということで、今年の目標はi-smartのSmartハウス化です。アイデアがあれば是非下さいm(_ _)m