防音目的で1Fと2Fの間に入れるグラスウール最適選択は?

こんばんは\(^o^)/さすけです。

ツーバーフォー住宅はいわゆる太鼓現象が発生しやすいとされています。ツーバイフォー住宅では壁や床内部に空間ができるため、床を歩いたり壁を叩いたりしたときその空間が太鼓の役割を果たして予想以上の大きな騒音になってしまう現象です。

このような太鼓現象を防ぐことを目的として、我が家では1Fと2Fの床にグラスウールを施行しました。

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1Fと2Fの間に防音用グラスウール施行の料金

先日1Fと2Fの間にグラスウールを入れられるようになったという記事を書かせていただきましたが、その価格が出てきました。

これは面積によって変わるようなのですが、我が家の場合で1Fと2Fの間全体にグラスウールを入れた場合のお値段は・・・

78,000円!

ということでした。2Fの床面積が36畳、18坪なので、1畳当たり約2200円、1坪あたりで4400円ということになります。

グラスウールの種類

今回提案を受けたのは

グラスウール24K 100mmの施工

です。設計士の方からは厚さを薄くしたり、16Kのグラスウールを使用すれば値段はもう少し安くなるかも知れませんとのことでした。

防音用グラスウールはどのタイプが良いのか?

ここで、疑問がわいてきました!!
実際、グラスウールにはどの程度の防音性能があるのか?そして、グラスウールの厚さはどの程度が良いのか?密度は24Kで良いのか?薄くすれば安くなるけど、性能が大きく落ちてしまっては身もふたもありません。

グラスウールの防音性能と密度の関係

ということで、グラスウールの防音性能と最適な厚さ、密度について調べて見ました。

グラスウールを1Fの天井裏、2Fの床下に入れるというのは、i-cubeの宿泊体験で2Fの寝室に1Fで見ていたテレビの音がまる聞こえだったことが気になり、室内の音をできる限り小さくするための方法です。

一条工務店で建てる家(他のHMでも基本的には同じ?)では、外壁面には分厚いEPSが入っているおかげで、外の音がかなり(70dB)
低減 されるそうです。しかし、部屋間や1Fと2Fの中は基本的に空洞です。そのため、1Fと2Fの間が太鼓状態になって、音が響いたり、1Fの音が良く聞こえてしまったりするという問題があるように思います。

そこで、設計士の方にお願いして、部屋間、1Fと2Fの間の床面にグラスウールを入れて欲しいとお願いしました。結果としては、先日ご報告したとおり、部屋間の壁には電気配線の関係でグラスウールを入れることができなかったのですが、1Fと2Fの間にはグラスウールを入れることでOKをもらいました。

防音とは何か?防音と遮音

防音性能には、大きく遮音性と吸音性の2種類があります。簡単に言うと、遮音性とは音を跳ね返す性質、吸音性とは入ってきた音を吸収する性能です。
で、おおざっぱに言うと、遮音性は固い材料ほど高く、吸音性は中に細かな空気を含んでいる材料ほど高いようです。

なので、遮音性が高い材料の代表はコンクリートです。逆に吸音性が高い材料としてはウレタンなどが高い吸音性能を持つようです。グラスウールも代表的な吸音材です。

防音の基本は遮音性の高い材料と吸音性の高い材料を組み合わせることのようです。一条工務店の床材は展示場でサンプルを見ただけですが、結構しっかりしてそうでした。

で、そこにグラスウールを入れるとどの程度の吸音効果が期待できるのか?

調べて見ると、旭ファイバーグラスのカタログに詳細なデータがありました。

まず、グラスウールの特性として高音域は良く吸収しますが、低温域の吸収性能は低いという特性があります。

ということは、低い音の代表としては足音などの「ドンドン」といった音は改善されないと思った方が良いようです。一方、ピアノの高い音などの吸収性能は高いようです。詳細は後で書かせていただきます。

グラスウールの密度別防音性能

グラスウールはその密度によって、16K,24K,32Kといった表記が一般に行われています。これは、1立方メートル当たり何キログラムかを示した数値になっており、今回使われる24Kのグラスウールだと1立方メートル当たり、24Kgの重さということを示しています。32Kだと32Kgですから、32Kの方が密度が高いと言えます。

グラスウールの密度と防音性能

まずは、この密度と防音性能の関係を示したグラフを上記のカタログから引用すると

図:グラスウールの密度別、周波数と吸音率の関係(旭ファイバーグラスカタログより)

上の図で、横軸は周波数、縦軸が吸音率です。吸音率が高いほど吸音性能が高いと言えます。 吸音率は周波数(音の高さ)によって異なっており、周波数が高いほど高い音になります。
ここでは、125ヘルツから4000ヘルツまでの値が示されています。

一般に男性の話し声が、100Hz~200Hz、女性の声が200Hzから400Hzといわれています。4000Hzは一般的ピアノの一番高い音になります。

上の図には残念ながら24Kについてのグラフが無いのですが、24Kのグラスウールは16Kと32Kの間にあって、32Kよりに位置するものと思われます。16Kは32Kよりも吸音率が1割程度低いようです。

グラスウールの特性である、低温域での吸音率の低下が顕著に見て取れます。

グラスウールの厚さと防音性能

つづいて、グラスウールの厚さと吸音率の関係です。

図:グラスウールの密度別、周波数と吸音率の関係(旭ファイバーグラスカタログより)

厚さと吸音率の間には顕著な関係が見られます。厚さを100mmから50mm、25mmにした場合、人間の声の周波数帯である、100Hzから400Hzの音域で明らかに吸音率が劣化しています。

今回は「テレビの音声≒人間の声の音域」が気になるので、これでは困ってしまいます。となると、厚さは100mm以外に選択肢がないことがわかりました。

(夫の声は聞こえないけど、妻の声は聞こえるという住まいをお望みの場合は50mm当たりがお勧めです^^;)

まとめ:防音を目的としたグラスウールの最適選択は?

ということで、個人的な結論としては

1Fと2Fの間のテレビの音の防音という目的においては、グラスウール24K、厚さ100mmは選択として妥当と判断しました!

また、もしもどうしても安くしなくてはならない場合には、厚さを薄くするよりも、16Kのグラスウールを選択する方が、吸音率に与える影響は少なくて済むと言えます。

あまりにも厚さを薄くしてしまうなら入れない方が良いかと思います。

そして、もう一つの結論!
私がいちいち調べなくても、一条工務店の方がきちんと調べて最適な選択をしてくれているのだな~と感心しました。(←当然と言えば当然ですが^^;)

長々とお付き合い下さり、ありがとうございましたm(_ _)m