(最終回の予定)引き渡し済の家へのネズミ・コウモリ対策がはじまりました~^^

こんばんは。さすけです。

昨年の6月に一条工務店の引き渡し済住宅の水切り部分からネズミが侵入したり、屋根の隙間部分からコウモリが侵入してしまう住宅の不備を指摘させていただきました。

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今回は、ネズミ・コウモリ問題の最終回(予定)です^^

一条工務店が引き渡し済物件を含めた全住宅に対策をすることを決定

指摘をさせていただいて以降の上棟物件については、金属製の防虫網が取り付けられる対策が行われていました。そのため、今後上棟される住宅についてはネズミやコウモリの侵入のリスクはほぼ亡くなっています^^ただ、指摘をさせていただく時点で既に上棟済であったり、また、それ以前に引き渡しを受けていた住宅については、ネズミ等の侵入の可能性は残ったままとなっていました。

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対策がなされていない時点で契約をしている以上、引き渡し済の家にまで対応しないという選択もあったと思いますが、一条工務店では引き渡し済の物件(i-smart、i-cube、セゾン)について問題のある物件全てについてネズミの侵入対策を行う方針であるとの説明がありました。

おおまかな方針を知らせていただいたのが、2016年の8月のことでした。

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昨年8月時点で、引き渡し済の家への対策方法について、複数の部材案を示していただいていました。その後2016年11月に最終的に、下の写真矢印で示している耐候性の高いプラスチック製の部材での施工が決定したとの連絡がありました\(^o^)/

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既に対策を行われているお宅もありブログなどでも紹介されている方もいらっしゃるため、ご存じの方も多いかと思いますが、具体的には、下の写真のようにネズミの侵入経路となっている水切り部分に差し込んで施工します。

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なんでこんなに時間がかかったの??

穴のサイズを調整して専用部材を作っていた

ネズミの侵入について問題を指摘したのが昨年の6月でしたから、対策方法の決定まで約半年を要しました。かなり時間がかかった印象があることは否めません。ただ、対象世帯数が数万軒のオーダーになることから、「失敗しましたからやりなおします」ということだけは絶対に避けなければならないため、かなり慎重な対応がなされていたお話しを伺っており、引き渡し前の物件については1ヶ月で対策を開始し、また、引き渡し済物件についても半年で対策の具体策をとりまとめたことは、決して早いとは思いませんが、遅いわけでもなかったように思っています^^

では、何をそんなに検討していたのか?となるのですが、昨年の8月時点で見せてもらって居た対策案は下の写真のような部材を水切り部分に埋め込むことでネズミの侵入対策をするというものでした。そして、耐候性や施工の容易性の観点から下の矢印のような部材で施工することは決定していました。

ネズミ侵入防止用樹脂管

ただ、上記の部材には問題があり、メッシュの穴が小さいため、通気層に施工した場合将来的にホコリ等による目詰まりが生じ、通気層の通気性を妨げてしまうことが懸念されていました。通気層が通気できなくなった場合、タイル裏側部分に湿気等を生じさせ住宅の寿命を大きく損なってしまうことが懸念されます。

そのため、メッシュの穴のサイズを大きくして、かつ、強度を上げることで施工性を向上させる対策が行われていたとのことでした。その結果、採用されたのが下の写真の矢印側の部材が全ての引き渡し済住宅で施工されることが決定したとの連絡がありました。

当初想定されていた写真下側の部材と比べるとメッシュの穴が大きくなっていることがわかるかと思います^^

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具体的にどのようにしてネズミの侵入を防止するの?

水切り部分にパイプを差し込むだけ

我が家は実際に施工をすることが決定した部材を監督が持ってきてくれて、施工をしていただきました。どのようなものかを見て確認して欲しいとのことでした。

施工は至ってシンプルです。ネズミの侵入が確認された水切り部分に下の写真のように横からはめ込んでいくというのが最も簡単な施工方法となります。

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ただし、このように横からはめ込むだけでは対応できない箇所もあります。例えば壁ギリギリに設置されたエコキュートの裏などは水切りの横からアクセスをすることはできません。

そのような場所については、下の写真のように縦に差し込む形でパイプを押し込んでいきます。最終版のパイプはかなり硬さがあるので、実際に試して見た感じ3本、4本程度は連なった形でも押し込むことに問題はありません。

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力を入れて押し込んでいけば、下の写真のようにぐいぐいとパイプを押し込むことができます。ただし、水切りのつなぎ目が重なっている部分でひっかかってしまうこともあるので、そのような場合は無理に押し込まず、先端を針金ですぼめるなどして差し込む必要がありそうでした。

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我が家に部材を持ってこられた監督も施工は初めてということで、結構試行錯誤しながら押し込んでいました^^;

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特にやっかいになるのは下の写真のように狭い場所から押し込まなければいけないケースでは、少し大変そうでした。

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施工に失敗すると苦労してしまうことも?

我が家で監督さん達がちょっと苦労していたのは、ウッドデッキと水切りのわずかな隙間に押し込んでいるときに2本目のネズミ侵入防止パイプを押し込んだところで、先端が何かにひっかかってしまった時でした。

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2本を連続して押し込んだあとに、最初のパイプがどこかにひっかかってしまうと抜き出すこともできず、押し込むこともできなくなるのでどうにも鳴ってしまうようです。。。我が家は1本分の隙間は埋められなくなってしまいました(+_+;)ま、仕方ないですね^^;

最後に、パイプの端にスポンジ状のものを詰めて対応完了となります。ちなみに我が家で施工された時には、まだパイプしか完成していなかったので、スポンジは後日もってきてもらい、その日の段階ではガムテープでとまっていました~^^;;

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そもそも対策できない場所もある

これは我が家の特殊事情もあるのかも知れませんが、多分他の家でも起こりえることとして、このネズミ侵入防止パイプは施工できないケースもあります。

ちょっとわかりにくいのですが、我が家の南側は全面ウッドデッキ&タイルデッキになっています。

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で、ちょっと画像は違うのですが、ちょうど下の写真の赤枠部分に該当する箇所についてはネズミ侵入防止パイプは施工不可となりました。

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監督からはウッドデッキを剥がして施工するという提案もありましたが、そこまでしなくて良いと考えて、ネズミの侵入防止パイプの施工はなしでお願いすることになりました。

上記の赤枠部分にネズミ侵入防止パイプを施工できない理由としてはウッドデッキが存在することによって、パイプを縦に入れることができないためです。

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該当の箇所については、上記の矢印の向きにしかアクセスができません。問題の箇所にネズミの侵入防止パイプを施工するためには

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上の写真の矢印の向きにパイプを入れなければならないのですが、我が家のウッドデッキは水切りの上に設置されているため、ウッドデッキをいちど外さなければパイプを入れることは物理的にできません。

といことで、我が家では、施工をすることはできない箇所が生じました。

ネズミ侵入の確率と一部施工不可について

ネズミ被害の確率は?

一条工務店の監督からお話しを伺ったところ、今回のネズミ問題の指摘を受けた後、それまで取りまとめられていなかったクレーム情報を分析したり、ブログをご覧になっていただき、自宅をご覧になった方がネズミの侵入を発見したケースなども含めて数十軒程度のお宅でネズミの侵入が確認されたようです

この数は、認知された件数であって、実際に被害に遭われている方の件数とは異なるため、これを多いと見るか、少ないと見るかは難しい所ですが、仮に20軒のお宅でネズミの侵入があったとして、引き渡し済物件を4万軒とすると、0.05%の確率です。1万軒に5軒となります。

九州などで多く、北に行くほど少ない傾向が見られたとのことでした。

仮に現状を放置した場合、1年間の間に全国で20軒のお宅でネズミが侵入すると考えると、20年間で4万軒のお宅のうち400軒のお宅でネズミの侵入を許すこととなってしまう計算になります。

もしも何も対策をせずに年間1万棟ずつ家を建てていれば、20年間で1500軒ほどのお宅でネズミの侵入が起こっていた計算になります。あくまで机上の計算ですから、実際どうなったかはなんともいえません。1軒の家を見れば、20年間の間にネズミに侵入される確率はざっくり0.1%です。すなわち対策をしていない状態で20年後にネズミに侵入されているお宅は1000軒に1軒という計算になりますから、個人ベースで見れば確率はそれほど高いとはいえません。しかし、一条工務店という会社ベースで見れば、被害件数は1500軒となり、決して無視できる数値ではないように思います。

今回、一条工務店は言われてから対応をした、という点では、言われる前に対応をして欲しかったという気持ちはありますが、結果的には引き渡し済のお宅も含めて全世帯に対応をすることを決定し、将来のネズミ侵入を未然に防ぐことを決定してくれました。

今回の対策が行われることで、結果的に将来のネズミ侵入の可能性はほぼなくなったと思っています^^

ネズミ侵入防止パイプに欠損があったら、そこからネズミが入ってきてしまうのでは?

先に示したようにネズミの侵入防止パイプが施工できない箇所が存在していれば、そこからネズミが侵入する可能性は否定できません。

ただ、個人的には後付けの限界はあると思っていて、完璧な施工を求めすぎると、結果的にコストや負担ばかりが増大してしまうので、この程度の欠損は許容範囲かな?と考えました。

また、先に示したようにネズミが侵入する確率は0.1%程度の確率と考えられるため、それほど高いとはいえません。全周を対応できず、全周のうち、一部に欠損がある程度であれば、ネズミの侵入の可能性はさらに低く抑えることができると考えています。

90cm程度の欠損があったとしても、そこをネズミが見つけて侵入してくる可能性は十分に低いものと考え、ウッドデッキを外してまで施工をしてもらう必要は無いと考えました^-^

セゾンやブリアールも対象なのはなぜ?

今回、私がブログで指摘させていただいたのはi-smart及びi-cubeのツーバイ工法のタイプの住宅に限定したものでした。しかし、一条工務店の対策はセゾンも対象となっていることに違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

セゾンやブリアールではネズミの侵入被害はない、と説明をされていた営業さんなどもいたようですが、私が把握している範囲では、セゾンもネズミの侵入被害が確認できています。また、一条工務店としても、セゾン・ブリーあるでのネズミの侵入が確認した旨の連絡がありました。

確かに、セゾン、ブリアールではネズミが入り込む水切り部分の隙間はi-smartなどに比べてかなり狭いのですが、現実としてその隙間からでさえネズミが侵入してしまったケースがあったようです。ただし、ネズミが侵入している軒数は、i-smartなどに比べるとずっと少なくなっているため、侵入しにくいのは事実です^^

今回、我が家ではi-smart、i-cube用のネズミ侵入防止パイプが施工されていますが、セゾン、ブリアールではi-smart用に比べて若干細めのパイプを準備してそのパイプを使ってネズミの侵入防止対策を行うこととなったようです。

プラスチックのパイプではネズミにかみ切られてしまうのでは?

ネズミは鉄パイプなどでも食いちぎってしまうことがあるそうです。それなのに、今回のようなプラスチック製のパイプで施工することに意味があるの?と思われる方もいらっしゃる課も知れません。ただ、この点は安心して大丈夫と思います^^

というのも、ネズミはその生態として「硬いものが好き」という傾向があります。逆に、フニャフニャしたものは嫌います。例えば、ネズミの侵入防止対策として、金属製のタワシを隙間に埋め込むという方法は広く知られた方法になっており、「目黒区:ネズミの被害を防ぐために!」といったように、自治体なども推奨している方法となっています。金属タワシではネズミがかじって引っ張れば取れてしまうように思えますが、ネズミの特徴として柔らかいものをかみ続けることはないという特性から、硬いものではなく金属タワシのような柔らかいものでカバーすることでネズミの侵入を防止できます。

同様に今回の一条工務店が対応を示したプラスチックのパイプも横から噛みついた場合、かみ応えがない部材となっているため、ネズミがそれを食い破ってしまう可能性はないといえます。

で、誰がいつ施工するの?

原則は一条工務店の営業さんまたは監督さん

当初は、お客さんに施工をしてもらうということを考えていたようですが、それについては私自身は反対の意見を伝えさせていただきました。

確かに、お客さんが自分の都合で施工をできるので、日程調整等の負担は少なくて済むというメリットはありますし、監督や営業さんの負担も少なく抑えることができます。しかし、高齢であったり、また、お子さんが小さかったりしていくら簡単な施工であるとはいえ、自分自身で施工をすることが難しいケースも多く考えられます。

結果として、直感的な感覚としては10軒に9軒は部材を送られても、そのままにされてしまい、施工されないであろうと考えたため、一条工務店として施工する方が、結果として施工しなかった家で将来も継続してネズミの侵入被害が発生してしまい、それによって一条工務店が評判を落とすよりも、現時点では負担になったとしても施工をしっかりする方が良い旨を伝えさせていただきました。

結果として、一条工務店の監督または営業さんが施工をされる方針が固まったとの連絡がありました。

いつ施工してもらえるの?

特に問合せ等をしなければ、2年目点検または10年目点検の際に施工の希望を確認してもらえるとのことでした。施工の時間は30分から1時間程度ですので、それほど時間がかかるわけではありません。

場合によっては、大工さんや業者さんなどが施工されるケースもあるそうです。このあたりはケースバイケースですが、希望をすればお客さんが自ら施工することもOKとのことでした^^

また、引き渡し済の物件について既に2年目点件等も終わっていたり、2年目点検までに時間がある場合で心配な場合は連絡をすれば、適宜対応をしてもらうこともできるようです。

ただし、火災で燃えたようのですぐは無理かも??

ただ、すぐに施工して欲しいと思っても施工をしてもらえないかも知れません。2月1日のフィリピン工場の火災によってウレタン生産ストップが大きな問題となっていますが、ひっそりとこのネズミ侵入防止パイプの製造ラインも燃えてしまったようです。

その被害の規模や程度は不明ですのでなんともいえませんが、製造がストップしてしまっているようですので在庫分のみでの対応となっているかと思います。そのため、すぐに施工を希望しても対応ができない可能性も高いです。。。

コウモリの侵入についてはどうなっているの??

コウモリの侵入経路はnutsさんのお宅など、コウモリが侵入してしまった複数の住宅で詳細な検査が行われた結果、ほぼ1箇所に特定されています。それは、屋根と家を繫ぐ部分の本当にわずかな隙間です。現在上棟が行われている住宅では、施工上の狂いがないよう十分な確認をしながらの施工が行われていると伺っています。

また、コウモリの侵入を許してしまう穴については、全てのお宅で空いているわけではなく、施工の際のわずかな精度の違いによって生じたものとのことでした。実際、我が家ではコウモリが侵入してしまう穴はありませんでした。通常であれば、この隙間は誤差の範囲のものですが、コウモリはその「誤差」とされる穴からも侵入してしまっていた、ということのようです。

該当箇所については、地上から目視での確認も行える箇所になっており、ネズミの侵入防止パイプの施工の際に目視によるコウモリ侵入を許してしまう穴がないかをチェックされると伺っています。その上で、万が一侵入を許す穴が発見された場合はコーキング剤による穴埋めを行っているようです。

コウモリの侵入を最初に発見されたnutsさんのお宅などでは、いったいどこからコウモリが侵入しているのかも全く分からなかったため、全周に足場を組んでの調査が行われていましたが、複数の住宅で調査をした結果全てが同一箇所からの侵入であったことから、現在は足場を組むことなく、はしごをかけたり、または部分的な足場を組んでの対応が可能になっています。

また、ネズミ侵入防止パイプの施工の際には、水切り部分にコウモリの糞がないかのチェックも行われますので、これでコウモリの侵入もなくなると思います^^

今回の一条工務店の対応について思うこと

今回のネズミ・コウモリの侵入問題については、私が大声で騒いだことは事実ですが、少し大きな問題になりました。

ただ、結果的に一条工務店は問題指摘後すぐにそれ以降上棟される全てのお宅については、防虫金網を施工し、その後は自社生産に切り替えて防虫金網を製造し、施工することを決定してくれました。また、難しいと思われていた引き渡し済のお宅についても、全世帯対応という対応を示してくれたことに感謝しています。

問題自体は個別クレームとして上がってはいたこと、また、私自身がブログに書く半年ほど前にもブログ等で小さく指摘していたことを踏まえると、一条工務店としても全く認知していなかった問題ではありません。ですから、私がブログで大騒ぎをし出す前に一条工務店が自ら対応を示す機会はあったように思っています。しかし、その被害の程度を見誤ってしまった結果、私のような外部の人間に批判されてから対応するという後手に回ってしまったという批判は避けられないように思っています。

今回のネズミ・コウモリの問題では、批判をしたことによって多くの方をご不快にさせてしまったことも多々あると思います。ご批判も多くいただきました。ただ、個人的には、指摘をしなければ対応をしてもらえないのだとしたら、気が付いた誰かが指摘することは決して悪いことではないと思っています。

強すぎる批判は決して良いこととはいえませんが、今回の件は2015年10月に問題を認知してすぐにお客様相談室にも連絡をしており、その後2016年12月には私のブログでもそういった問題があることを指摘をしていました。

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ただ、それでも上棟を行う住宅において対策が取られないままとなっていたことから、

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このような形でブログ上で強い批判をすることとしました。

何回もチャンスはあったのに、それを重要な問題として捉えてもらえなかったということは少し残念に思っています。ただ、最終的にはしっかりとした対応を示してくれた点では、良かったと思う部分もあります^^

いずれにしても、結果としてはネズミやコウモリの侵入対策をしっかりと示してくれたことについて一条工務店には感謝しています^-^