【私は怒っていません】スズメバチが屋根裏にできた責任は?って施工不良が原因かい!!

こんばんは。さすけです\(^o^)/

本日の話題は、我が家で起こったことではなく、別の方から相談を受けた内容になります。

以下、スズメバチの画像があるので、ご注意ください。

とりあえず、引き渡し済の方は家の軒天を見上げてください。

そして、

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こんな隙間があいていたら、一条工務店に連絡してください。。。

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スズメバチが屋根裏に!

先日、関西在住で昨年7月にi-smartの引き渡しを受けた高村さん(仮名)より、メールをいただきました\(^o^)/

その内容は私の方で少し編集させていただきましたが、以下の通りです。画像は私がコメントを書いています。

(前略)現在、スズメバチが軒屋根の中に巣を作って困っています。
軒屋根と外壁の間から出入りしています。
そんなところに隙間があるとは思って居ませんでしたが、工事担当によるとコーキングはされていないとのことです。
昔のモデルはコーキングしていたらしいのですが、現行の物は、パネルを支える金具の改良によりコーキングせず、通気を優先しているようです。
その隙間とタイル目地の間から蜂が出入りしています。
担当者に確認すると、隙間をコーキングで埋めることは出来ますが、軒屋根のパネルを外して巣を取るのは大規模工事になるとのこと。
費用は個人持ちとのこと。
隙間をコーキングで埋めても、軒屋根の先端にも通気口があり、換気はできる。その通気口には網が張っているとのことです。
そこで、さすけさんにご意見いただきたいのですが、さすけさんの家は、該当個所の隙間はどうなっていますか?
今回のケース、工事代金の個人負担は、仕方ないと思われますか?
お忙しいところすみませんが、ご意見お聞かせください。(後略)WS000521

 

実際どのような感じでスズメバチが出入りしているのかイメージができなかったため、お願いしてスズメバチが写っている写真も送ってもらいました。

それがこちらになります。

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確かスズメバチが出入りしており、奥に巣らしきものも見えます。

別の角度から見ると、やはり軒の中に巣らしきものも見えてそのサイズもタイルの大きさと比較するとかなり大きそうな感じです。

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写真からははっきり分かりませんが、キイロスズメバチかモンスズメバチだろうと思います。

いずれにしても、秋にかけて攻撃的になるスズメバチが家の屋根に巣を作っているのは、蜂好きの私でもかなり怖いです。

どのような工事が必要か?

スズメバチの駆除だけであれば、害虫駆除会社に頼めば数万円で対応してもらうことができます。

決して安い値段ではありませんが、自己負担でもあきらめがつく金額と思います。実際、高村さんもご自身で害虫駆除業者を手配して蜂の駆除はされたようです。

今回のケースで最も問題となるのは、

  • 巣の撤去
  • 今後巣ができないようにコーキングする工事

の2つの工事と思います。

 

巣は天井裏の内部にできていますから、巣の撤去は害虫駆除会社では対応できず、一条工務店に工事を依頼して軒天を外さなければなりません。これだけであればもしかすると高所作業車で対応できるかもしれませn。

しかし、それでは来年以降もスズメバチの巣を気にしながらの生活になってしまいますから、現在ある隙間をコーキングで埋める工事が必要になります。

この工事には、家の周囲に足場を組んでの作業となります。

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我が家の施工中の写真なので高さはここまで高さは必要ないでしょうが、このような感じで足場を組んで一度軒天を外して隙間にコーキング剤を入れて軒天を閉じるという大工事になります。

単純に計算しても足場組だけで最低でも10万円~20万円はかかってしまいますし、さらに軒天を外しての工事となりますから工事費用も相当にかかってしまいます。

スズメバチの巣一つに数十万という負担は、簡単にあきらめられる費用ではないと思います。

費用を誰が負担すべきか?

そこで大きな問題が生じます。

それは、巣の駆除費用、そして、今後巣ができないようにするための予防工事費用を誰が負担すべきか?という問題です。

自治体によってはスズメバチの巣の撤去は無償で行ってくれたり、防護服の貸し出しをしてくれたりすることもあるのですが、高村さんがお住まいの地域では自治体によるそのようなサービスは提供されておらず、自分で業者を手配して自費で撤去されたようです。

この問合せをいただいた時、正直悩みました。

蜂の巣を駆除するのは原則施主の負担

以下はあくまで私個人の考えですが、例えば、家の外壁に蜂が巣を作ってしまったというケースでは、仮にハウスメーカーの保証期間内であったとしてもその駆除や対応に要する費用は住んでいる人が負担することになろうかと思います。

個人的には同情する気持ちがあるものの、スズメバチの巣ができてしまうことはある種の自然災害と同じで、誰の責任でもない以上、巣の撤去によってメリットを享受できる人、すなわち住んでいる人が負担すべきではないかと考えました。

そのため、巣ができた場所が軒裏であったとしても、スズメバチの巣ができたことはある種の偶然で一条工務店にも予想できなかった事態であると捉えれば、これは高村さん個人が負担すべきではないか?と考えました。

一条工務店に予想できなかったのだろうか?

ただ、今回のケースでは正直頭を悩ませる部分がありました。

確かに蜂の巣ができたことはある種の自然災害です。しかし、今回のケースは本当に自然災害だけが原因だろうか?と考えました。

今回、高村さんに対する一条工務店の説明では

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この部分の隙間は「過去の建物では隙間なく施工されていたが、通気を優先した商品改良の結果存在する隙間である」と言う説明だったからです。

確かに、我が家の軒天を見上げてみても、高村さん宅に空いているような隙間は見られません。

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また、写真はありませんが、私が天井裏に入った時に軒天の先端に通気口が空いていることも確認しており、高村さんに行われた説明とも合致しています。

このことから、高村さん宅の軒天にある隙間は「一条工務店があえて開けた隙間」であるということが推察されました。一条工務店がわざと開けた隙間によって被害が生じたのなら問題を解決するのに必要な費用は一条工務店も負担すべきではないか?と考えたのです。

ただ、それを主張するためには「一条工務店が軒天への昆虫の侵入を予測可能であったこと」が重要になります。

一つの疑問:なぜ虫等の侵入防止ネットがないのか?

この時点では、高村さんへの説明と我が家の施工に整合性があり、通気のための商品改良であると言う説明に納得していました。

確かに、以前記事に書いたように、天井裏は夏場には50℃を超えるような温度になりますから、この部分の通気を確保することは合理的なように思えました。

しかし、同時に疑問も生じました。我が家にもある軒天の先端の通気口には昆虫等の侵入を防止する金網が施工されているのに、新たな通気確保のための商品改良では昆虫等の侵入を防止する対策がとられてないということがどうにも釈然としなかったのです。

我が家で施工された時点において、軒天の先端の通気口に昆虫等の侵入防止ネットが施工されていたと言うことは、一条工務店は軒天からの昆虫の侵入を認識していたことを意味します

にもかかわらず、新たな商品改良では従来施工していた昆虫の侵入を防止するネットを施工しない仕様に変更したというのです。

高村さんのお宅の現場担当者の方の説明、そして何よりも実際にスズメバチが軒天内部に巣を作っている事実から昆虫侵入防止ネットが施工されていないことは明らかです。

ということは、一条工務店は商品改良の過程で「軒天から昆虫が侵入するようなことはない」と考えたのか?と思いました。

しかし、一条工務店がそう考えたのだとしたら、実際に高村さんのお宅でスズメバチが侵入したという事実から、その認識に誤りがあったと言うことを意味します。このことから、一条工務店の開発者による商品改良における配慮不足を疑いました。

スズメバチ侵入の責任は誰にあるのか?

こうして考えた結果、私は今回の高村さん宅にスズメバチの巣ができたのは純粋な自然災害であるから自己負担が原則だと思う、とは言い切れないと考えました。

高村さんには「自己負担が原則だと思うけれど、今回のケースは商品改良の結果生じた被害であり、商品改良の際の配慮不足が原因のため、直ちに自己負担という事にはならないと思う」という回答をし、高村さん宅に被害が生じたのは偶然であるにしても、同じ施工が多数行われているとしたら同様の被害を受ける方も出てくると考えたこと、そして私自身納得のいかない部分があるので一条工務店のお客様相談室に聞いてみる旨の回答をしました。

そして、いつも通り一条工務店のお客様相談室、そして、ついでに一番詳しそうな我が家の監督にメールのCCを入れて問合せを行いました。

費用は一条工務店負担へ

メールでのやりとりの数日後、高村さんから

 

一条の工事担当から電話があり、足場を組んでパネルを外し、軒屋根内の蜂の巣は取り除く、外壁周りの隙間をコーキングで埋める作業をします。費用は、無料ですとの連絡がありました。説明では、商品改良という趣旨ではなく、営業所で協議をした結果というニュアンスでした.

 

という連絡がありました。どういった経緯かは分かりませんが、当初有料での対応を主張していた工事対応が無料になったと言うことで一安心しました。

んが!!私はまだ納得できていませんでした!

 

やはり、一条工務店はなぜ、昆虫侵入防止ネットを付けずに施工するという商品改良をしたのかが納得いきませんでした。

また、高村さんも気にされていたことですが、今回の結果が商品改良の結果であると言うことであれば、高村さん宅の被害は防げても潜在的にリスクを負っている多数の家があると言うことになります。そもそも、数センチの隙間が空いていれば、スズメバチだけではなく、小型の鳥などが住んでしまうことも考えられます。

小鳥が住むだけならともかく、そこで死んでしまい、そこに更なる害虫が発生することも容易に想像できます。
鳥が死んでいることに気が付かずに屋根裏に登ったら害虫と小鳥の白骨体に遭遇はしたくないと思います。(←これ、私が子供の時住んでいた家で実際にありました^^;)

 

施工不良発覚。。。

お客様相談室からは、施工技術の詳細な説明になるため監督から連絡させますという連絡がありました。

で、久々の登場、我が家の監督から連絡がありました!

 

そうしたところ、予想外な説明がありました。

 

説明を要約すると

「商品改良は行われたけれど、それは施工効率を向上させるための改良であって、通気確保を目的とした改良ではない。本来の施工であればここまで隙間があくことはない。」

という説明でした。

本来であれば、高村さんのお宅でできている隙間のような数センチメートルの隙間が生じるはずがなく、なんでそんな隙間ができているのかはよく分からないとのこと、高村さん宅の担当者にもどのような経緯で隙間が生じたのか確認することになると思うことの話を受けました。

 

ということで、散々頭を悩ませていた「なぜ隙間が生じることが分かっていながらネットを施工しなかったのか?」という疑問の答えは、「本来隙間が生じないはず」という予想外な結論になりました( ・_・;)

と言うことで、隙間が生じた原因は施工不良(ミス?)でした。。。

そのため、当初懸念していた商品改良後の住宅全体で、高村さん宅のような隙間が存在して、スズメバチや小動物が侵入する様な事態にはなっていないことが分かりました。

ただ、高村さん宅以外にも同様の施工ミスが存在する可能性は否定できません。

本来のあるべき施工

気になるのは、では本当はどういう風に施工されるべきだったのか?ということです。

我が家の監督からは電話で説明を受けたのですが、我が家の施工当時の施工とは異なっており、実際商品改良が行われているとのことでした。

口頭で説明してもらったのですが、どうにもイメージがわかず、写真があったらおくって欲しいと伝えて写真を送ってもらいました。

そして、写真を見たらすぐに納得できました。

いわゆる軒天は屋根に下記のような金物のを取り付けてつり下げるように施工されています。

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そして、この金物はタイルにぴったりとくっつく形での施工が本来の施工方法のようです。

上記写真の工事の方の手で持っている部分の「コの字」になった部分に軒天の板材が取り付けられるようになっているとのことでした。

さらには、小さな虫が入ってこないような対策も成されており、上記写真のコの字の金物の裏には、

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このようにスポンジ状のテープが付けられており、これをタイルに押しつけることでタイルと金物の隙間を埋めることができるようになったのだそうです。

 

従来は手作業でコーキングをしていたのに対して、 スポンジがコーキングの代わりを果たすことにより、コーキング作業を省略できるような工夫が成されたそうです。その結果、従来よりも作業効率が向上され、コストを低減させ、納期をより早くできるようになるという商品改良が、ここでの商品改良の本質のようでした。

ということで、これを読んでくださっている方の中で、自分の家の軒天を見上げたとき、

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こんな感じで、数センチ単位の隙間ができていたならば、それは施工不良の可能性がありますので一条工務店に問合せを行ってみると良いかも知れません。

このような施工ミスがどの程度発生するのかは、私にも分かりませんし、一条工務店としても本来の施工ではなく、はじめて指摘を受けたようで高村さん宅だけの問題なのか?それとも、より多くの人の家で同様の施工ミスがあるのかは不明とのことでした。まずは、自分の家の軒天を確認してみるのが手っ取り早いと思います^^

多分、今後はしっかりとした教育とチェックが成されて同じような施工不良はなくなるのではないかと思っています。

今回はラッキーだった

今回、高村さんのお宅でスズメバチが発生した原因は、一条工務店による施工不良が原因であることが分かりました。

今回、高村さんのお宅で一条工務店が施工ミスをしたカ所にスズメバチが巣を作ってしまったのはある種の偶然でした。しかし、ある意味高村さん、そして一条工務店にとってもラッキーだったのではないかと思うのです。

 

仮に、引き渡しを受けてから10年が経過してから蜂の巣ができていたら、今回のように一条工務店や私に問合せをしたかというと、おそらくそんなことはせずに、「10年も住んでいるとそういうこともあるよな~」、と思って、自分で駆除業者を手配して対応をしてしまったのではないでしょうか?そうなると、原因の究明は行われず、施工ミスにも気が付くことなく終わっていたように思うのです。

そして、高村さんは「こんな隙間を空けておくなんて一条工務店の家の作りはいい加減だな~」と思って、誰かに「一条工務店の家の作りは結構いい加減だから止めた方が良いよ」と言ってしまったかも知れません。それは一人の声かも知れませんが、そういったミスの蓄積はいずれ、「一条工務店の家はいい加減な作りだよ」という話として一人歩きをはじめます。

今回は、様々な偶然によって問題が施工ミスにあることが判明した特異な事例のように思うのです。そういう意味で、今後一条工務店からしっかりとした対応を受けられる出あろう高村さんにとってもラッキーでしたし、一条工務店としてもこのようなミスが起こりえることを知ることができたのはラッキーだったのだと思います。

施工ミスは問題の本質ではないと思う

もちろん、施工ミスなどあってはならない事ですし、ミスが起こらないようにすることは重要です。

ただ、家というのは本当に複雑な商品で多品種少量生産の代表のような商品です。ある程度工場で作られてくるとは言え、一つ一つを現場で組み立てていく以上、全くミスが無い家というのは多分なくて、ミスがあることはある程度仕方の無い面もあると思っています。もちろん、それは施主側の考えであって、一条工務店に「ある程度仕方ない」等と言われたら怒るわけですが^^;

 

ただ、個人的にはミスがあったら、原因を特定し、対処方法を提示して、その対処方法に了解を得た上でしっかりと対応し、平謝りすればそれで良いと思うのです。

今回の問題の直接の原因は施工不良によって生じた隙間でした。しかし、私には今回の話の本質は施工ミスではないように思うのです。

高村さんのお宅では住み始めて翌年にスズメバチが巣を作ってしまい、その負担は高村さんがしてね、と言われたために疑問を感じて私の所まで問合せをすることになったのだと思うのです。

当初、現場の担当者は「通気のための施工の改良の結果生じた隙間である」と説明し、「補修するには高村さんに費用を負担してもらう必要がある」、と説明しました。

施工ミスを防ぐためにはマニュアルの遵守が不可欠です。おそらく、今回、そのマニュアルを遵守せずに施工したことがスズメバチが巣を作ったことの原因でした。

しかし、問題の本質は別にあって、「マニュアルに書かれていないことを自分の頭で考える」ということが放棄されてしまったこと、そして社内におけるコミュニケーション不足が問題の本質であるように思えてなりません。

今回、高村さんのお宅の監督は若かったと言うことで、直ちに批判すべき事とは思っていません。ただ、今後は是非自分の頭で考えるようにするだけで全てが変わるように思うのです。

そのスポンジは何のためにある?

仮にマニュアルを十分に理解できておらず、金物が空気の流れを良くする改良だと理解してしまい、金物を

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こうして取り付ける際、壁から少し離して取り付けるものだと思い込んでしまったとしても(住宅に限らず、何事においてもこういう思い込みによるミスって多いと思います)

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この金物を見たときに裏面にあるスポンジテープは何のためのものか?と疑問を感じられたのではないでしょうか?

おそらくマニュアルには「壁にぴったり施工せよ」としか書いていないと思いますが、自分の頭で少し考えれば、「少し浮かした状態で施工するのになぜテープが突いているのだろう?」と疑問を持てたのではないかと思います。

その段階で、疑問を持てれば先輩に教えてもらったり、はたまた、上司である工事長に聞いたりできたと思うのです。そうすればおそらく自分の理解が間違えていたことに気がつけたはずです。

大工さんとのコミュニケーション

私は監督の重要な役割は現場の大工さんとのコミュニケーションではないかと思っています。

上記の金物を現場で実際に取り付けるのは監督ではなく大工さんになります。そのため、もしかすると監督自身は金物を触ったことがないかも知れません。

しかし、現場の大工さんの中には「このテープはどうすればいいの?」と疑問に思った人がいたと思うのです。

監督があまりにも忙しそうに、現場の施工チェックばかりしていたら、大工さんとしても声をかけづらくなってしまいます。また、大工さんにとってはおそらく些細な疑問ですから、わざわざ改まって聞くような話ではないと判断してしまうかも知れません。日常的に気軽にコミュニケーションが取れる関係であれば、「そういえば、この金物の裏に付いているテープって何なの?」と聞いてくれたのではないかと思うのです。

そういう意味で、コミュニケーションが不足していたのではないでしょうか?監督の仕事は、実は監督することではなく、現場見学に行って、大工さんや業者さんとお茶を飲んでくることなんじゃないかと思っています。あ、我が家の監督がそうしていたって事じゃないですよ^^;;

改良した商品による問題の責任

今回、現場の方の重大な過ちはここであったと思っています。

施工上のミスに気がつけなかったことは、ある種の経験不足で説明ができる部分ですし、一条工務店としては教育を徹底する等の対策をとる必要があるかも知れませんが、監督自身が気がつけないことは監督自身の責任ではない部分もあるように思うのです。

 

しかし、今回、「商品改良が行われてコーキングは行われなくなった」ということを認識した上で「費用負担はお客さんにしてもらう」という説明をしたことは一定の批判を受けても仕方ないことのように思います

誰かに相談して、そう説明したのか、それとも自分自身でそう考えて「自己負担」を説明したのかは分かりません。

しかし、一条工務店が商品を改良した結果、その改良が原因となって現に問題が生じてしまったという状況を目の当たりにしたならば、自己負担を申し出る前に上司または本社に対して、「商品改良が原因なのに自己負担はおかしいのではないか?」という疑問を呈すべきだったと思うのです。

 

そのような最大限の努力が成されていないままに、「改良の結果生じた被害」の負担を安易に顧客に求めてしまった姿勢は、自分で考えることの放棄し、そして、自分の身に同じ問題が起こったらどう思うか?という思考を放棄した対応ではなかったかと思うのです

私がブログに書いておきながらなんですが、最後の最後、自己負担を伝えさえしなければ高村さんが私に問合せをすることもなく、そして私がこうしてブログに書いてしまうようなこともなかったと思うのです。。。

もちろん、なんでも間でも一条工務店が費用を負担をすべきという話ではありません。今回のケースでは自己負担が妥当であるかどうかを慎重に検討する必要があるケースだったと思うのです。

ただ、私はそのことを強く批判する気にはなれません。若さを理由にするのは良くないのかも知れませんが、若い担当者であったと言うことであれば、今回の事を踏まえて単にネット上で突然批判されたと思うのではなく、自分の頭で考えるようにして欲しいな~と思うのです。

社内のコミュニケーション不足

これはあくまで私の推測です。今回、高村さんのお宅の現場でスズメバチが巣を作ってしまったとき、高村さんのお宅の監督以外が現場を見に行ったのだろうか?ということが気になります。

築後1年でスズメバチが巣を作ってしまうと言うのは、おそらく珍しいケースと思います。自分が務めるハウスメーカーでそんなことがあったら、ちょっと見てみたい気持ちになるのではないかと思います。好奇心で現場を見に行くなんて不届き千万!なんて思わないです。忙しくて見に行くのが難しければ写真だけでも良いです。

もしも、先輩監督や工事長などが現場を見ていたならば、誰かが「あの隙間なんであんなに空いているの?」と疑問を持ったはずです。

そして、その疑問によって施工ミスに気がつけたと思うのです。

私はこれまでの経験から、一条工務店がミスをしてそれをきちんと認識した場合、施主に負担を求めるような事だけは絶対にしない会社だと言うことは高く信頼しています。この点は本当に高く信頼しているのです。

だからこそ、今回、最初の段階で高村さんに費用負担を申し出たと言うことは、監督、そしてその上司、その他の監督の誰も自分たちのミスに気がつけていなかったのだろうと思っているのです。

今回、我が家の監督とお客様相談室に高村さんのお宅の施工写真を送ったところ、すぐに「ちょっと解像度が悪いから何とも言えないけど、こんなに隙間が空くはずはないんだけど???そんな商品改良は聞いていないんだけど、もしかしたら改良されたのかも?確認してみます」という反応がありました。

現場監督が高村さんのお宅の写真を撮って、先輩や上司に見てもらっていたら、先輩や上司が興味本位でも良いから現場を見に来ていたら同じように疑問を持てたのではないかと思えてならないです。そうなっていれば、早期に施工ミスに気がつけたはずだと思うのです。

これは現場の監督だけの責任ではなく、社内におけるコミュニケーション不足以外の何物でもないと思うのです。

問題に気がついたらすぐ謝ろうよ。。。

今回、私が問い合わせたタイミングと一条工務店が高村さんに無料での対応申し出のタイミングが合ってしまったため、なんとも言いにくい部分があるのですが、一条工務店は自分たちが間違っていないと思うならば再施工を無料で行うと申し出ることはないと思っています。

もちろん、「通気のための商品改良」が問題の原因だったと考えて、無料で再施工を申し出たのかも知れません。でも、それならばもっと早い段階で無料での再施工を申し出ていても良さそうな気がします。

そのため、どのような経緯でかは分かりませんが、おそらく社内で自分たちの施工ミスに気が付いたのではないかと思うのです。

ミスであれば、自分たちが費用負担をして施工をするのが筋だと考えて、無償での補修を申し出たのではないかと思うのです。

でも、そうであるならば、原因追及だとか、今後の施工方針とかは良いので、まずは「ごめんなさい。ミスしました。きちんと対応します。」と謝るべきだと思うのです。

ミスのことを言わずに補修すると申し出てしまったら、それは「ミス隠し」の批判を逃れないと思います。

今回の件は、正直、些細なミスが結果として被害をもたらしたケースで、しかも、施工手順の問題というお客さんに説明しにくいミスかも知れません。でも、ミスの大小にかかわらず、まずは謝るべきと思います。

そうしないと、将来、「これぐらいのミスは説明しなくても良い」、「これは単なる施工の手順ミスだから説明しなくても良い」という判断が繰り返され、最終的には「ちょっとしたミス」ではなく「重大な欠陥」隠しに繋がる土壌を作ることになります。

だからこそ、ミスはミスで仕方の無いことですし、懲罰的なことが行われる必要はないと思うのです。でも、きちんと説明して謝るぐらいはしても良いと思うのです。

まとめ

今回の件は、スズメバチの巣ができたという、ある種の自然災害に端を発して、当初は「スズメバチの巣」という自然災害の責任の所在はどこにあるのかを考える機会と捉えていました。

しかし、色々調べていった結果、施工不良が判明するという結果になりました。

何度も言いますが、個人的にはミスはある程度仕方ないと思っているのです。

でも、そのミスは「自分の頭で考える」という当たり前のことをしてさえいれば、防ぐことができたのではないかと思えてなりません。

一方で、マニュアルというのは、そこに書かれている事だけではなく、本当に様々なことが検討された結果作られるものなので、しっかりとした理解も必要と思うのです。

そして、ミスをしてしまったら誠心誠意謝る、それだけなんだと思うのです。

防蟻の時は「私は怒っています!」とか書きましたが、今回はそんな色々なことを考えられたので、私は特に怒っていません^^;