【追記】EPSとウレタンフォームの違いが住宅断熱性能Q値に与える影響!え?実はあんまり関係ないの??

こんばんはさすけです\(^o^)/

一般に多くの住宅では断熱材としてグラスウールが使用されています。一条工務店では、私が家を建てた2012年頃まではEPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)という硬い発泡スチロールのような断熱材が使用されていました。2013年頃からはより断熱性能の高い硬質ウレタンフォームが採用されました。これによって、住宅の断熱性能を示すQ値がそれまでの公称値0.82W/㎡・から0.51W/㎡・Kへと高性能化が果たされています。

なんとなくEPSからウレタンになって断熱性のが上がったんだな~と思われている方も多いように思いますが、、、これって本当でしょうか??

結論から言えば、断熱性能が向上したこと自体は事実ですが、断熱性能の向上はEPSからウレタンフォームに変更した効果はそれほど高いものではありません。。。断熱性能の向上よりも窓サッシの変更の方が断熱性能への寄与度がずっと高くなっています

Q値0.1の変化(断熱材をウレタンからEPSに変更した場合に相当)が体感、電気料金に及ぼす影響について修正しました。一条工務店グループ会社工場火災による仕様変更への対応となります。

住宅断熱材をEPSからウレタンフォームに変更すると断熱性能は大きく向上する?

一条工務店i-smartの断熱性能向上

一条工務店のi-smartの断熱性能は、2012年当時Q値=0.82W/㎡・Kであったものが、2013年頃に大幅に向上して、現在の公称値はQ値=0.51W/㎡・Kとなっています。

実際に2012年当時のi-smartのカタログを見てみると、下のようにQ値=0.82W/㎡・Kが大きくアピールされていました。

これが2013年以降は、i-smartのQ値が0.51W/㎡・Kとなっていることが確認できます。

一般的な大手ハウスメーカーの住宅の断熱性能は関東圏でQ値=2W/㎡・K 前後、北海道仕様と呼ばれる高断熱仕様にした場合で1.6W/㎡・Kであることを考えるとどちらも高断熱である事には違いがありませんが、0.82から0.51になったということは、住宅の断熱性能が37%アップしたと言えそうです。

一般には、この住宅の断熱性能の向上は断熱材の変更による効果として説明されています。しかし、この当時、同時期に2つの仕様変更が行われています

EPSからウレタンフォームへの断熱材の変更

1つめの仕様変更は、個々までで述べてきた通り断熱材の種類の変更です。2012年まで使用されていたのが、190mmの硬質EPS断熱材でしたが、2013年以降は厚さは同じ190mmの厚さで特殊な硬質ウレタンフォームに変更されました。

一条工務店のサイト上では、「高性能」ウレタンフォームと書いてありますが、これが意味するところは金型押し出しによる圧縮成形ウレタンフォームという特殊なウレタンフォームであることを示しています。金型で圧縮成形することで通常のウレタンフォームに比べて吸湿性が低く、断熱性が高くなります。ただし、現場でカットなどが困難になることから、取扱が難しくなります。

部材としての断熱性能を示す指標として、熱貫流率という指標があります。熱貫流率とは「熱の伝わりやすさ」を示す指標と思って下さい。EPSの熱貫流率は0.179W/m・Kであるのに対して、一条工務店の特殊仕様の硬質ウレタンフォームの熱伝導率は0.102W/㎡・Kです。この値が小さいほど熱が伝わりにくい、すなわち断熱性能が高い断熱材だと言えます。

同じ厚みの一条工務店が採用する特殊な硬質ウレタンフォームとEPSでは断熱性能は1.7倍以上も違ってくるのです。

 

窓サッシの変更:複層サッシからトリプルサッシへ

2012年当時は「アルゴンガス充填複層Low-E樹脂サッシ」というものでした。しかし2013年以降、ご存じの方は多いかと思いますが、i-smartで標準として使用している窓サッシは「クリプトンガス充填ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」という窓サッシに変更されています。

 

なんだか名前がややこしくて良く分かりませんが、左に室内側としてガラスなどの並びを記述すると、

  • 2012年以前の窓サッシ:ガラス(5mm)+アルゴンガス(12mm)+ガラス(3mm)
  • 2013年以降の窓サッシ:ガラス(3mm)+防犯フィルム(0.8mm)+ガラス(3mm)+クリプトンガス10mm+ガラス(3mm)+クリプトンガス(10mm)+ガラス(3mm)

というように複雑な構造の窓サッシに変更が行われています。これによって、窓サッシ自体の断熱性能はが2012年のタイプに比べて2.15倍も向上しています

一条工務店の窓サッシも桁違いに低い断熱性能!?

断熱材に比べて桁違いに低い窓の断熱性能

一条工務店がi-smartで採用している複雑な構造の窓サッシ、従来の窓サッシに比べて2倍以上も高性能なものになっていて、スゴイと思われるかも知れません。確かに、窓サッシ同士を比べると極めて高性能な窓サッシになっており、事実、一条工務店が開発したこの窓サッシは平成26年度資源エネルギー庁長官賞も受賞しています。

でも、、この「高性能」と言われる標準のトリプル樹脂サッシ、外壁の断熱性に比べるとひじょ~に断熱性能が低いのです。

どれぐらい低いかって言うと、EPSの断熱材と比べても、約5分の1の断熱性能しかありません。ウレタンフォームに比べれば約8分の1の断熱性能しかないのです

もっと言えば、アルゴンガスを注入して、さらにはトリプルサッシにして、やっと最低限の断熱性能の16K相当のグラスウールを5cmの厚さで施工した場合の断熱性能と同程度の断熱性能を確保できているという状態になります。

我が家に取り付けられている一条工務店の旧標準仕様である、アルゴンガス注入ダブルサッシに至っては、EPSに比べて約10分の1、ウレタンフォームに比べると約17分の1の断熱性能しかないのです。。。(T_T)

でも窓の面積なんて大したことないよね?

住宅は外壁だけに囲まれているわけではありません。実際の家には複数の窓が着いています。また、実際の住み心地としても、現在のウレタンフォームに比べて17分の1の断熱性能しかない窓サッシの我が家でも、真冬でも十分な暖かさを確保してくれています。

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ただ、やはり窓の前に座っていれば少しヒンヤリとします。

確かに、住宅が外気と接する面は、その大部分が断熱材が施工された外壁になります。我が家を基準にすれば、我が家の外皮面積(外気と接する部分の面積)は332㎡です。このうち、断熱材が入っている壁・天井・床の面積は275㎡、窓の面積は40㎡、残りの17㎡は土間やユニットバスの面積となっています。

よって、断熱材の入っている壁・天井・床の面積が全体の83%窓の面積は全体の12%程度を占めているに過ぎません。

通常であれば、大きな面積を占める断熱材をわずかでも高性能なものにすることで断熱性能の向上が果たせそうです。しかし、実際には、窓の断熱性能は外壁内の断熱材の断熱性能と比べて非常に低いため、この「ザル」状態の窓サッシの変更をする方が断熱性能の向上に寄与することになります。

具体的に、Q値を使って検討してみます。

断熱材・窓サッシを変化させてQ値を計算してみよう\(^o^)/

Q値計算Excelシート

私自身は自分の家のQ値を一条工務店にお願いして計算してもらいましたが、一条工務店にお願いすると5万円もかかることから簡易に誰でも自分の家のQ値が計算できるようにと思い、ExcelベースでQ値の簡易計算シートを作成して公開したことがあります。

今回は久々にこのQ値計算シートを使って、

  1. 硬質ウレタンフォーム+トリプルサッシ(現在のi-smartの標準仕様)
  2. 硬質ウレタンフォーム+ダブルサッシ(外壁のみ高断熱化)
  3. EPS+トリプルサッシ(窓のみ高断熱化)
  4. EPS+ダブルサッシ(以前のi-smartの標準仕様)

の4つのパターンでQ値を計算してみることにしました\(^o^)/

1番が現在のi-smartの標準仕様、4番が我が家を建てた2012年当時の標準仕様になっています。2番は2012年の標準仕様をベースとして、断熱材のみ現在の仕様に変更した場合、3番は、同様に窓サッシのみ仕様を変更した場合になります。

それぞれのQ値の計算結果は?

1~4番について、住宅全体の断熱性能を示すQ値を計算した結果が下記となります。Q値が低いほど断熱性が高いことを示しています。

 

    1. 硬質ウレタンフォーム+トリプルサッシ(現在のi-smartの標準仕様):Q値=0.60
    2. 硬質ウレタンフォーム+ダブルサッシ(外壁のみ高断熱化):Q値=0.84
    3. EPS+トリプルサッシ(窓のみ高断熱化):Q値=0.71
    4. EPS+ダブルサッシ(以前のi-smartの標準仕様):Q値=0.96

2012年の標準仕様を1としたとき、現行のウレタン+トリプルサッシは住宅全体の断熱性能が1.5倍になっていることがわかりました。

一方で、住宅全体に大きな面積を占める断熱材のみを変更した場合、住宅の断熱性能は1.08倍上昇したに過ぎませんでした。それに対して、断熱材をEPSのままにした状態でも窓サッシを変更しただけで、住宅の断熱性能は1.3倍も向上するということがわかります。

これらのことから、2013年の仕様変更による一条工務店の住宅の断熱性能の向上の効果の大部分が窓サッシの影響であったと言えそうです

Q値の違いが生活に及ぼす影響は?

Q値が0.1悪化すると電気代は20年間で電気代はいくら変わるのか?

Q値が0.1悪化するとどの程度室内環境に影響を及ぼすのでしょうか?

当初、ここでの計算では、11月から3月までの間、外気温0℃、室温20℃で安定というかなり大ざっぱな計算をしていました。ご存じの方も多いかと思いますが、一条工務店グループ会社の火災の影響からウレタンからEPSへの変更が伝えられた方も多く、より現実に即した計算が必要と考え、計算結果を修正させていただきました。火災の件については、決して一条工務店に口止めをされているようなことはありませんし、何らかの事前の連絡があったわけでもありません。。そもそも、口止めされても書きたければ私は書きますから意味がないことは分かっていると思うので、そのような連絡もありません。。。しかし、今回この記事をアップしたのは、偶然でもありません。。。このあたりのことは後日別の記事で書ければと思っています。

過去のデータの分析から、Q値が1.0を下回ってくると、北海道以外の地域においては住宅内の温熱環境自体はほぼ変わらなくなってきます。ただしくは、同程度の温熱環境をエアコンや床暖房の調整によって対応が可能となってきます。

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そのため、主たる違いは電気代の差異に帰着されます。

ここでは、気象庁のデータを用いて、札幌、仙台、福井、つくば、名古屋、大阪、福岡において、Q値が0.1変化した場合、年間の電気料金にどれだけの差が生じるかを計算しました。

下記が計算の結果となります。下記のグラフはQ値が0.1変化した場合(断熱材のみウレタンからEPSに変更した場合に相当)の年間の電気料金の差を示しています。

北海道で年間約1万円、仙台で6千円、福井、つくばで5000円、名古屋で3500円、大阪、福岡で年間3000円程度の電気料金の差が生じることになりました。ということで、20年程度を想定すると、北海道で20万円程度、仙台で12万円、福井、つくばで10万円、名古屋で7万円強、大阪で6万円強、福岡で6万円弱の電気代の差が生じることになります。

この差を大きいと見るか、小さいとみるかは個人差があると思います。ただ、この差はエアコンの高効率化によって十分対応可能な程度の変化ではあります。

すなわち、ワンランク上のエアコンに変更することで、住宅の断熱性能の低減分は吸収可能となっています

一条工務店が火災への対応として出している、ウレタンからEPSへの変更と高効率エアコンのセットは、北海道以外の地域においては大きく得をすることは無いけれど、損をすることもない条件と思っています。

Q値が電気料金に与える影響の計算過程(興味がある人だけ読んでください。)

計算は若干ややこしいので興味がある方だけ読んでいただければと思います。

利用データ

Q値が電気料金に与える影響を知るためには、外気温の条件が必要になります。前回の記事は、記事の内部でも触れたとおり、11月から3月までの外気温が常に零℃というかなり大ざっぱな条件を設定して計算を行っていたため、影響が大きく評価される傾向がありました。

そこで、今回は、気象庁が測定して公開している過去の気象データを用いて、より現実的な外気温を利用する事としました。

評価にあたっては、2015年9月1日~2016年5月31日までの1時間毎気温データを使用することとしました。9月や5月末に床暖房を付けることはありませんが、北海道等も含まれていることから広めに取っています。

評価対象地域

評価対象地域は以下の7地域を対象として計算することとしました。北海道から東北、北陸、本州、九州と一条工務店で家を建てる方が多そうな地域は概ね網羅できていると思います。四国は温暖なので福岡を参照して下さい。

  • 札幌
  • 仙台
  • 福井
  • つくば
  • 名古屋
  • 大阪
  • 福岡

各地域の1時間毎の外気温データをグラフにすると下の図のようになります。ほとんど意味分からないですね^^;

評価の前提条件

評価にあたっては下記の仮定を起きました。

  • 1日のうち10時間以上13℃を下回ったら床暖房をON、それ以外はOFF
  • 室温は24℃を維持することとして、生活熱の影響を+3℃として評価。
  • 日射の効果は+8℃で評価

上記のうち、1番目の条件は床暖房をONにするタイミングを決定するために、私自身の経験に基づき設定しました。その結果、2日以上連続で床暖房を動かしはじめる日は下記の通りとなりました。

  • 札幌:10月4日
  • 仙台:10月25日
  • 福井:10月29日
  • つくば:10月31日
  • 名古屋:10月31日
  • 大阪:11月25日
  • 福岡:11月26日

となりました。札幌では早ければ10月初旬には床暖房の開始をし、私が住む茨城県や名古屋近辺だと10月下旬、大阪、九州では11月下旬に床暖房を付けることになりました。概ねブログ等で報告されている床暖房運転開始時期と合っているように思います。

2番目の条件は、室温24℃で生活をすることを前提としました。これは大半の方が快適に過ごせるちょうど良い室温と思います。生活熱の影響で+3℃というのは、私達人間は常に発熱をしています。概ね大人1人は100Wの電球と同程度の発熱をしていると言われています。また、調理の際、照明器具の利用、洗濯機の利用、全ての電気を利用する機器は発熱をしており、これが室内を暖めています。この影響はざっくりと室温を3℃程度押し上げる効果があるとして、評価することとしました。

最後に、3番目の条件は室内を暖めるのに作用する影響として大きな存在として「日射」があります。これは地域等によっても大きな差がありますが、ざっくり8℃に設定しました。すなわち、一条工務店の家は外気温0℃の場所に長期間無暖房かつ、室内で一切の電気を使わない状態でも日射によって室温8℃を維持できる性能と言う事を意味します。これについては実験をしたことはありませんが、おそらくその程度と思います。

暖房に温める必要があるの熱量は?

以上の条件を考慮すると、室温を24℃で維持するのに必要となるエネルギーは

24℃ - 外気温 - 生活熱効果(-3℃)-日射効果(-8℃)=13℃ - 外気温

となります。外気温0℃であれば13℃室温を温めるだけのエネルギーを暖房が供給すれば、室温は24℃になることを意味します。

これを計算すると、下記のような図を得ます。下記の図の縦軸は1日当たりに供給すべき温度を意味していますが、とりあえず暖房に要するエネルギー量の指標とお持っていただければと思います。

各地で暖房に投入されるエネルギー量は?

以上の計算を行うことで、各地域でどれだけのエネルギーを住宅に投入しなければ行けないのか、すなわち暖房に要するエネルギー量が計算できました。

グラフにすると下記の通りとなります。

この計算は1時間毎に外気温を先の式に当てはめて計算した結果になっています。すなわち、0時に外気温が0℃であれば、「13℃-0℃=13℃」、1時に-3℃であれば「13℃-(-3℃)=16℃」となってこの総和が上記のグラフの数値となります。

このグラフは各地域で1冬の間に、室内外で累積の温度差を示しています。例えば、北海道であれば87989℃もの室温を温めなければ室温24℃を維持できないことを意味しています。

私が住むつくばだと47496℃相当、福岡は31258℃相当のエネルギー投入が必要であることを示しています。

温度差とQ値の関係

Q値は

Q値=損失エネルギー/延床面積・内外温度差

という簡単な式で表されます。先に計算した地域別の累積温度差は「内外温度差」に相当しますから

損失エネルギー量=Q値×延床面積×内外温度差

で決定されます。損失エネルギー量を相当のエネルギーを暖房で供給すれば室温は一定に保てることになります。

住宅延床面積を40坪=132㎡として、Q値0.5、0.6、0.7のそれぞれのケースについて計算を行います。1年を通じて、それぞれの住宅では下記のグラフの量のエネルギーが失われることになります。

上記で得られた損失エネルギー量を暖房によって供給することで、室温を維持できることになります。暖房器具は1kWのエネルギー投入で3kW程度の出力を得ることができるヒートポンプ式を採用するのが一般的ですので、ここではヒートポンプの性能を示すCOP値を3と仮定して計算します。

 

生活の質、温熱環境はエアコンの出力調整で対応可能

Q値0.1の差は体感可能か?

電気代の差は分かったとして、Q値が悪化した場合の生活の質、室内の温度環境がどの程度異なってくるのか?ということの方が気になるかも知れません。この点については、それほど考えなくても問題がないように思っています。

Q値で0.1~0.2W/㎡・K程度違ったとしても暖房器具のアップグレードによって十分に対応できます。

エアコンには様々な種類がありますが、出力3kWのエアコンであれば、失われる熱量0.264kWhは出力の10%程度ですので、エアコンの出力調整で十分に対応可能な範囲となります。

我が家を例にすれば、床暖房の出力が全開になることはほとんどありません。10%~20%程度の出力アップは十分に対応可能と思います。そのため、冬の室内の温度環境自体はほぼ同程度の水準を維持することができていると思っています。ただし、「窓の前の寒さ」のように個別の箇所の冷気については、窓サッシの高断熱化は必須のように思います。

北海道を除く地域においては、Q値0.1の差は体感できるものではないと思っています。

選ぶならば「高性能な窓サッシ」がオススメです\(^o^)/

一条工務店の場合、ウレタンフォームも、トリプル樹脂サッシも標準ですので、考える必要もありませんし、そもそも変更したくても変更してくれないので選びようもありませんが、他のハウスメーカーや工務店等で家を建てる方で、少しでも暖かい家が良いと思われたら、断熱材を変更するよりも窓サッシを変更する方が効果が高いため、選択を迫られた場合は、是非高性能な窓サッシをオススメします!

先ほども書いた様に、窓サッシの断熱性能は住宅の外壁に比べて非常に低い断熱性能しかありません。そのため、窓の前はどうしても冷気を感じることになります。窓サッシをより高断熱なものに変更することで住宅全体の断熱性能を向上させることができますし、「窓の前の冷気」も少しでも防止することができます。そのため、限られた予算の中で高断熱かを希望する場合には、一定水準以上の断熱材が使用されているのならば、窓サッシの高断熱化をすることで、住宅全体の断熱性能を高めることもできますし、室内の快適性も向上できるように思います^^

住宅の断熱性能を向上させるよりもエアコンの効率アップの方が簡単なことも!?

Q値が0.1違う程度であれば断熱材や窓サッシをさらに断熱性の高いものにするよりも、エアコンを効率の良いものにした方が良いケースもあります。Q値0.1が悪化することでエアコンの消費電力を10%程度アップさせることで、Q値がより低い高断熱住宅と同じ室内の温度環境を維持することができます

であれば、エアコンの出力を10%増やすと電気代も10%上昇してしまいます。これによってエアコンの寿命を10年とすれば約19万円の電気料金差が生じます。

しかし、この19万円の電気料金の差をなくすために10%効率のよいエアコンを選択すれば、より安い値段で、同程度の快適性が維持できることになります。

市販されているエアコンには「統一省エネラベル」と呼ばれるラベルが掲げられています。

ざっくりですが、エアコンの場合この省エネラベルの★が1つ増えると、効率が10%程度高いコトを示しています。よって、★★★のエアコンを予定している方であれば、★★★★のエアコンに、★★★★のエアコンを予定していた方であれば、★★★★★のエアコンを選択することで、断熱性能0.1W/㎡・Kと同程度の住宅性能を得ることができることになります。

または、ZEH対応のエアコンを選択しておくというのもありかと思います^^

結論

ウレタン+トリプルサッシがうらやましいです\(^o^)/

特にトリプルサッシは重たいので敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが、住宅の断熱性向上には大きな効果があるため、ひじょ~にうらやましいです!

今回は、以外と見落とされがちな窓サッシが、断熱材の違いよりも住宅全体の断熱性能の向上に対してずっと大きな影響を持っていると言うお話しでした\(^o^)/

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