大和ハウスで家を建てるのに必要なお金と値引き:見積書で見るハウスメーカー比較

こんばんは。さすけです\(^o^)/

このページでは実際に大和ハウスで家を建てられた方の見積書をベースに、大和ハウスで家を建てた場合の価格と「値引きの実際」について解説しています。

【このページは「ハウスメーカー別住宅価格、坪単価、値引きの実際比較」のサブページです】
以下のような疑問に答えられるよう内容を作成しています。
ハウスメーカーで家を建てた人の実際の見積金額が知りたい!
ハウスメーカーで家を建てる際、実際にどのような費用がかかるの?付帯費用って何??
実際にハウスメーカーで家を建てた人の感想が知りたい!

大和ハウスの外張り断熱の断熱性能は?

今回ご紹介する大和ハウスの家は2軒あり、1軒は大和ハウスXevo V、もう1軒は大和ハウスXevo 03です。Xevo Vは軽量鉄骨2階建て、Xevo 03は軽量鉄骨3階建ての住宅です。

見積の話題に入る前に、大和ハウスと言えば私が家を建てる事を考えていた当時から「外張り断熱」を強くアピールして「断熱性能が高い」という印象があります。

大和ハウスの断熱性能への誤解

これは私自身が家を建てる当時に大きく勘違いというか、テレビCMにミスリードされていた経験から書かせていただきたいと思います。

正直なところ当時は大和ハウスの断熱性能が高いのか低いのかを自分で判断することはできませんでした。

結論から言うと、大和ハウスの住宅の断熱性能は最低限の断熱性能を満たしているだけで、「断熱性能が高い」とは全く言えません。普通に冬は寒くて、夏は暑い家になると思います。。。

大和ハウスのテレビCMを見ていると、外張り断熱で冬も暖かく、夏も涼しいと言った印象をすり込まれてしまいます。大和ハウスの家を「高断熱高気密」と思って購入してしまうと失敗してしまいますのでその点は注意が必要と思います。

大和ハウスの断熱性能はQ値2.0前後

大和ハウスの住宅の断熱性能は高くは無いとする根拠は、大和ハウスのWebサイトによると大和ハウスの住宅の断熱性能を示すQ値は断熱性能を高めた仕様でQ値2.19となっています。

Q値2.19と言う値は、確かに「次世代省エネルギー基準」は満たしていますが、この省エネルギー基準は今から15年以上も前、1999年に定められた断熱基準となっていて、これをクリアしていることは大手のハウスメーカーで家を建てる限りは当然に近い最低限の基準となっています

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しかも、上記の記述は「大和ハウス木造住宅」に関する記述となっています。大和ハウスが売りにしている軽量鉄骨ではないという点に注意が必要です。

一般に軽量鉄骨の住宅は断熱性能が木造住宅よりも劣ってしまいます。これは鉄の熱伝導率が高いが故にどうしても仕方ない面です。

よって、Xevo V等の軽量鉄骨住宅では次世代省エネルギー基準をクリアーできているかどうかぎりぎりのラインになっているのではないかと思いわれます。

Q値が2.0前後の家は、暖房の効きはそこそこ良いし、古い家(現在30代の方達が子供時代を過ごした家)と比べるとずっと暖かく感じると思います。

しかし、一条工務店やスウェーデンハウス、中小では新住協などが販売している高断熱高気密住宅と比べてしまうと、その差は歴然としたものとなってしまいます。いわゆる高断熱高気密住宅はQ値が1.0以下程度のものになります。Q値が1.0近辺になってくると、冬であっても廊下と室内の温度差がほとんどなくなってきます。また、全館空調を採用しても光熱費が通常の家とほとんど変わらなくなってきます。

以上の観点から、大和ハウスの家に断熱性能はあまり期待しない方が良いであろうと思います。。。営業さんは「外張り断熱で非常に暖かい」と説明していると思いますが、眉につばをつけて聞くことを強くお勧めします。。。

ただし、新工法であるxevoΣなどでは、断熱仕様をハイクラスで選択するなどによって、Q値1.73程度までは高めることができたという報告もあります

Q値が1.7前後になってくると、冬であっても廊下が「めちゃくちゃ寒くなる」ということはなくなってくるかと思います。また暖房の効きも実感として良く感じると思います。

家を建てる際に断熱性能が全てではないですから、「断熱性能が低いからダメ」ということでは全くありません。しかし、大和ハウスのCMが外張り断熱を強くアピールしており、あたかも高断熱高気密住宅かのように宣伝しており、私自身がそうであったように大和ハウス=高断熱高気密住宅=冬も暖かい家、という誤解をしてしまう人が出てくるように思ったため書かせていただきました。

大和ハウスの住宅価格・坪単価100万円オーバーの家~値引きも400万円オーバー・・・・

大和ハウスの見積書出典

このページで紹介する大和ハウスで家を建てられた方の見積書は、日経コンストラクション2012年9月号、2014年5月号に掲載されていた「まるごと公開 あの会社の見積書」をベースとしています。著作権の関係上、雑誌の記事や写真をそのまま引用することはできませんので、実際の見積書原本は雑誌をご覧下さい。大きな図書館等で読むことができます。

大和ハウスの見積書

大和ハウスで家を建てられた方の見積金額を「見積書の読み方まとめ方」に示した方式で集計した結果は下記の通りとなりました。

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左端に示している一条工務店の住宅の見積金額は我が家の見積金額となっています。

それぞれの価格を順を追ってみていきます。

A.建物本体価格

大和ハウスの見積は大手ハウスメーカーの中では詳細な見積となっており、工事カ所毎に金額が明記されています。

例えば、構造躯体工事、外壁工事、下地組工事、断熱工事等々、それぞれに対して金額が記載されており、その合計金額が「建物本体工事」として示されています。

そのためいわゆる「標準工事」と「オプション工事」の区別をすることができませんでした。

上記の見積金額を見ていただくと、Xevo Vの家の延床面積も、Xevo 03の延床面積も概ね100㎡となっています。しかし、その金額はXevo Vでは1638万円、それに対してXevo 03では3043万円となっています。金額的に倍近くの違いが生じています。

この違いの主な要因は本体価格の違いではなく「オプション工事」の違いと思われます。

Xevo 03で家を建てられた方は非常に多くのオプション工事を採用しています。見積を確認する限り、造作ベンチ収納37万円などが記載されており、このように明らかにオプションと思われる収納類で100万円ほど、内部の造作関係で100万円、内装工事で90万円分といった具合に相当なオプションが追加されている印象です。

もちろん3階建て故の標準料金の違いもあると思いますが、Xevo 03が高いというよりもオプションをフルで採用していくとこの程度の金額になるという風に理解した方が良いかと思います。

一方のXevo Vで家を建てられた方のお宅ではオプションは最低限に抑えられており、ほぼ標準の仕様で家を建てられています。そのため、こちらのXevo Vが最低価格で、オプションを追加していくことで値段は上がることになるかと思います。

B.オプション工事

実際にはXevo 03のお宅では標準工事に追加されたオプション工事が多数追加されていますが、どれが標準でどれがオプションであるかを見積から読み取ることができなかったため全て「A.建物本体価格」に含まれています。

Xevo Vのお宅についてはオプションはほとんどなく、15万円程度のオプションが追加されているだけとなっています。

C.値引き

大和ハウスで家を建てた方の見積書に記載されていた最終的な値引額はXevo Vで114万円、総額に対して6.2%の値引き、Xevo 03は429万円、総額に対して13.2%の値引きが行われていました。

過去に掲載してきた見積金額と値引率の関係では、Xevo 03の13.2%の値引きは、桧家住宅の16.7%の値引きに次ぐ値引率になっています。

Xevo 03において値引率が高くなっているのは、おそらくはオプション類が大量に採用されており、オプションは値引率が高いことが要因と思われます。

Xevo Vで家を建てた方のお宅は、オプションがほとんど採用されていないことから、住宅本体に対する値引率は6%程度、オプションを追加した場合はオプションに対して、30%程度の値引き率が適用されているのではないかと思われます。

大和ハウスでは、オプションが多くなればなるほど値引き額が大きくなるのではないかと推察されます。

値引き交渉をする場合は、住宅本体に対する値引きとオプション工事に対する値引きを分けて交渉することが得策とおもわれます。

E.坪単価

大和ハウスの坪単価はオプションがほとんど付いていないXevo Vのお宅で値引き後の最終的な坪単価は55.0万円/坪となっていました。

過去に掲載したオプションがほとんどない住友林業の家で62万円、セキスイハイムが60.1万円、積水ハウスで64.6万円となっていたことを考えると、大和ハウスの住宅はオプションをつけなければ大手ハウスメーカーの中では割安な価格設定であると言えます。

ただし、注意点として上記で記載したXevo Vについては完成時期が2008年9月と古い情報になるため、現在は60万円前後になっているのではないかと思われます。よって、オプションをつけなければXevoは他の大手ハウスメーカーと同程度かやや割安に分類されると推測されます。

平均的な住宅面積である35坪程度を想定すると、2100万円+消費税という価格だろうと思います。

一方で、3階建てかつオプションを盛りだくさん着けたXevo 03のお宅の最終的な坪単価は95.6万円となっています。消費税を加えると、ほぼ坪単価はほぼジャスト100万円となります。

ただし、こちらのお宅は収納なども全てオプションで発注しており、造作の玄関椅子などかなりオプションが多く追加されています。

しばしば、あそこのハウスメーカーは「坪単価100万円する」などと言われるハウスメーカーがありますが、こうして色々なハウスメーカーの坪単価を計算してくると、いわゆる大手と言われるハウスメーカーはどこも、オプション無しで60万円程度から多少のオプションを着けて70万円~75万円/坪が最終的な坪単価と言えそうです。

坪単価100万円になるというのは、原則として相当のオプション工事を依頼している場合のみと思います。

大和ハウスの競合

見積金額から見た大和ハウスの競合は、積水ハウス、セキスイハイム、住友林業と言ったいわゆる大手ハウスメーカーはほぼ全て同価格帯であり、競合となり得ます。

あくまで私の主観によるイメージですが、CMの影響から非常におしゃれな印象のハウスメーカーです。しかし、よくよく見てみると、あらゆる意味で「普通」という印象のハウスメーカーです。普通であるが故にどこのハウスメーカーと競合させても、新しい視点を与えてくれる可能性があるように思います。

ローコストメーカー以外を検討している方であれば一見の価値はあるように思います。

まとめ

大和ハウスについては断熱性、耐震性、耐久性、どれをとっても、「これだけはどのハウスメーカーにも負けない」という特徴はないように思います。

一方で、そのオプションの豊富さは特筆すべきものがあり、例えば、「造作ベンチ」なんていうオプションもあります。金額は37万円ですが、玄関にオリジナルの造作ベンチを作ってもらうと言ったかなりオリジナリティの高い工事にも対応してくれるようです。

そういう意味では、小さな工務店では不安だけれど、普通の大手のように規格住宅のような家は嫌でオリジナリティを盛ったこだわりのある家づくりがしたいと言う人には向いているハウスメーカーのように思いました。ただし、こだわりを出した場合は坪単価が100万円を超えてしまうこともあるようなので、予算とのバランスに配慮が必要です。ある意味、一条工務店とは対極にあるハウスメーカーというのが私の感じた印象です^^;;

以上のような観点から、特徴らしい特徴はないけれど、その柔軟さこそが特徴のように思います。そういう意味で、どこのハウスメーカーとの競合にもなり得そうな気がします。

ハウスメーカー見積価格比較ページの目次
ハウスメーカーの見積書を元に、坪単価や値引きの実際を紹介しています。
坪単価とは?家を建てるのに必要な費用項目一覧
一条工務店積水ハウス住友林業
セキスイハイムタマホーム桧家住宅
大和ハウスミサワホームアキュラホーム
アエラホームトヨタウッドホームユニバーサルホーム
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