一条工務店の分譲地は安い?建築条件付き分譲地の価格のカラクリ??値引きの矛盾

こんばんは。さすけです。

私は茨城県つくば市に住んでいるのですが、近所に郊外型の大型小売店である、イーアスという大型店舗があります。

そのイーアスに車で買い物に出かけていたとき、1歳前の息子が車の中で寝てしまったため、時間つぶしに車を流していました。

そうしたところ、野原に一条工務店ののぼりが大量に立っているではありませんか!

早速そののぼりが建つ場所に向かいました\(^o^)/

そこには、45軒分の一条工務店の分譲地が広がっていました!

さらには、一条工務店の分譲地に隣接する同じ敷地にセキスイハイム、ヘーベルハウス、三井ホーム、グラウンドホーム、エースホームの建設条件付きの分譲地が広がっていました!

いずれもいわゆる建築条件付き分譲地です。そして、それらの分譲地には全て価格が明記されていたのです!

一条工務店の分譲地とその他のハウスメーカーの分譲地の価格を比較してみると非常に面白い結果となりました\(^o^)/

一条工務店は最近、全国のあちらこちらで土地を購入した分譲をしているという話を聞くことがあります。一条工務店の分譲地の土地は安いのでしょうか???そんな疑問について考えてみたいと思います。また、これから他のハウスメーカーで建築条件付きの分譲地を購入する予定の方には是非お読みいただきたいと思っています。

一条工務店の分譲地~お隣はセキスイハイム・ヘーベルハウス他の分譲地!

以前住宅関連のニュースとして「一条工務店が研究学園近くに3200㎡の土地を取得(建通新聞2015/4/17)」というニュースを読んでどこなのかな~と気にはなっていたのですが、今回偶然その土地を見つけることができました。

場所等について詳しく書くつもりはありませんが、ネット上でも土地販売の広告が多数出ていることから隠す必要もないと判断しました。

地図で確認すると

2015-07-16_22h09_00

こんな感じです。

私もよく知っている場所ですが、つくば市の中心部からは少し外れますが、最寄り駅までは徒歩だと15分程度かかるため(つくば市民感覚では)ちょっと遠いため自転車で駅に行く感じかな?と思います。

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ニュースでは3200㎡、17戸の住宅となっていましたが、実際には45戸の分譲が行われており、約8400平米というかなり広い土地でした。上記写真の奥の方まで一条工務店の分譲地です!

そして、その隣には、

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ヘーベルハウス、セキスイハイム、三井ホーム、ミサワホームなどの20軒分の建築条件付き分譲地が広がっています。

つくば市は、公務員住宅の老朽化に伴い公務員住宅が廃止になることをきっかけに土地バブル状態となっていて新築分譲地がかなり大規模に開発されていました。現在は少し落ち着いた状態ですが、どんどんと開発された分譲地の外れに位置する場所になります。ただ、現時点では一番外れの分譲地ですが、今後も分譲地の開発は進んでいくと思われるので、将来的には分譲値のまっただ中に位置することになるだろうと思います。

一条工務店の分譲地の土地の値段は高い?安い?

気になる分譲値の値段ですが、つくば市はそもそも土地の値段は安いのですが、大学や研究所が集中している地域でもあるため、周辺市町村に比べると土地の値段は高めになっています。

一条工務店の分譲地には土地の値段が一覧表で示されていました。

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この情報を元に分譲価格は概ね50坪から60坪弱の土地で、1380万円~1790万円となっています。

坪単価にすると、1坪あたり24万円~32万円といった感じです。

分譲地の坪単価を表に図にまとめると下記の通りになります。

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緑色で示したのが「北側の土地」、青色で示したのが「南側の土地」になります。北側の土地は概ね1坪あたり25万円、一方南側の土地は31万円/坪といった坪単価になります。

個人的なつくば市民感覚からすると、かなり高い土地です。。。。

ただ、利便性と、そしてつくば市は住む場所によって教育環境に大きな開きがあるため、教育環境を考えると良い土地であるためこのぐらいの価格帯なのかな~という感覚です。

セキスイハイムやヘーベルハウスの分譲地と比較してみる

ただ、これだけでは一条工務店の分譲地が高いのか安いのか分からないので、隣接するセキスイハイムやへーベールハウスが分譲している土地を確認してみます。

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こちらも一条工務店と同様、土地の広さと土地の値段が書かれています。

これを坪単価に集計しなおしてみると!

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北側の土地の値段が31万円/坪、南側の土地の値段が36万円/坪となりました!

一条工務店の分譲地と セキスイハイム、ヘーベルハウス、三井ホームなどが分譲する土地は本当に目と鼻の先、というかお隣さんです。

どれくらいお隣さんかというと

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本当に道路一本挟んだだけです。

一条工務店の分譲地は南側で1坪あたり31万円、北側で25万でした。一方で、セキスイハイムやヘーベルハウスが分譲する土地の値段は南側で36万円、北側で31万円でした。一条工務店の土地の方が坪単価にして5万円も安いことになります。

他のハウスメーカーの土地はなぜ高いのか?:値引きの矛盾?

一条工務店の土地はセキスイハイム、ヘーベルハウス、三井ホーム、ミサワホームなど他のハウスメーカーが分譲する建築条件付きの土地と比較して1坪あたり5万円も安い土地価格が設定されていました。

販売されている土地の坪数は概ね55坪前後ですから、一条工務店の土地価格は他のハウスメーカーに比べて275万も安く設定されていることになります。

これは私がささっと見た限りですが一条工務店側の土地が、セキスイハイムなどが販売する土地よりも坪あたり5万円も安く設定されるほど土地に差異があるとは到底思えません。

にも係わらず、土地の値段が250万円以上も安く設定されていると言うのはどうにも不思議です。

以下はあくまで私の想像です。根拠はありません。

値引き幅が上乗せされた価格が提示されているのでは??

お隣の土地が坪あたり5万円も安く設定されていたのでは、他のハウスメーカーは土地を販売する際顧客からなぜこれほど値段が高いのか?と問われて当然と思います。

一条工務店は住宅の販売において「値引きをしないこと」に一種の誇りを持っていると思っています。私自身は一条工務店から土地を購入していないためなんとも言えませんが、おそらくは土地価格についても値引きには応じないことを前提に話が進められるように思います。そうでないと、土地の値段が値引き得るなら家の値段だって値引きできるだろ?となってしまうからです。

一方で、セキスイハイムは以前ブログで見積を紹介した際に書かせていただいたように、住宅価格の9.1%に相当する値引きを行っていました。三井ホームはヘーベルハウスについては分からないのですが、いずれも値引きには応じてくれるハウスメーカーと思っています。

でね。。。。

土地価格が一条工務店よりもなぜ5万円も高く設定されているのか?と考えたとき、値引きに応じるハウスメーカーであれば、お客さんは「土地に着いても値引きしてよ」と当然要求すると思います。少なくとも私なら絶対に要求します。

このとき、「土地については一切値引きできません」とは口が裂けても言えません。当然、「それではXX万円の値引きをさせていただきます」という回答になると思います。

この時、いくら値引きを行ったとしても自社の利益を損なうことは企業として許されません。そのため、自社利益を維持しつつ、お客さんに「十分満足してもらえる値引き」に応じなくてはならないという一見矛盾した問題に直面します。

値引きに応じることを前提としたハウスメーカーがはじめから「適正価格」で土地を販売してしまったのでは、それ以上の値引きに応じることができません。

そこで、行われることはちまたではよく言われていることですが、「適正価格+値引き余地」という形で後で値引きを行うためのマージンを上乗せしてお客さんに価格を提示すれば良いのです。

そして、「今回XX様の状況を上長に説明して特別に250万円を値引きさせていただく事にしました。つきましてはご契約をいただけないでしょうか。」ということになります。

そのためのマージンが1坪あたり5万円上乗せされていると考えるのが合理的な様に思います。

だって、隣で一条工務店が5万円も安い土地価格で土地を販売している以上、それと同価格にしなければお客さんだって納得するわけないと思うのです。

そう考えると、一条工務店の土地価格の方が適正価格に近く、セキスイハイムやヘーベルハウスが販売する土地の価格は値引きマージンを上乗せされた価格ではないかと思います。

この土地に限らず全ての分譲地で同じ事が行われているのでは?

今回は、茨城県つくば市の分譲地について偶然にも一条工務店の分譲地とその他のハウスメーカーの分譲地が隣接して土地を販売していたため、全く同じ条件で同じ土地であるにもかかわらず、セキスイハイムやヘーベルハウス、三井ホーム、ミサワホームなどが販売する土地の値段が5万円も高く設定されていることから違和感を持つことができました。

しかし、このような偶然はそれほど多くあることではありません。

一般には、様々なハウスメーカーが建築条件付きの土地を独立して販売しています。土地の値段というのは、私達素人には全く分かりません。周辺の土地と比べて同じ程度の金額かを確認するのが精一杯です。それでも、「お隣同士」で建築条件付きの土地が販売されていることはほとんどありませんから、少し離れた場所の土地と比較することになります。

そうなってしまうと、「あちらの土地は少し傾斜がある土地で~」とか「学区が~」とかいくらでも「土地の値段が高いイイワケ」ができてしまいます。

しかし、今回偶然にも全くといって良いほどに同じ面積、かつ同一分譲地内で坪あたり5万円の価格差が生じていることが確認できました。

これらのことから、値引きに応じるハウスメーカーが販売する分譲地は「5万円程度は価格が上乗せされて販売されている」と見て良いのではないかと思います。

ようするに坪単価36万円の土地で5万円も値引きしてくれ、というのはあまりにも図々しいように思ってしまう方もいらっしゃる課も知れませんが、上記で確認したように実際に5万円が上乗せされている以上、最低5万円は値引きをしてもらうことを前提に話をしても全く問題ないのではないかと思います。

そりゃ一条工務店は嫌われるよな~

今回、つくづく思ったのは、一条工務店は他のハウスメーカーの営業さんから見たら非常に腹立たしい存在だろうな~と思ったのです。

もっと言ってしまえば、心底一条工務店のことを大嫌いなハウスメーカーの営業さんは多数いるように思ったのです。

だってデスよ。

自分たちが「値引きを想定した販売価格」を設定して、お客さんに「上長に交渉して坪単価を南向きの土地で坪あたり5万円、総額275万円の値引きをしてもらえるようになりました!」と言って、お客さんは「え!250万円以上も値引きしてくれるの!やった~\(^o^)/」となって、即契約と話を持って行けるところを、お隣で最初から値引きした価格で土地を売ってしまっているのです

ぶっちゃけ他のハウスメーカーの営業さんにしてみればやりにくいったらありゃしません。

私は値引きが必ずしも悪いこととは思っていません。値引きをしなければ売れないわけですし、そもそも住宅の購入というのは値引きがあって当たり前、という文化として根付いている産業でもあると思っています。

しかし、それでも、まさにお隣同士で値引きを想定した「マージンの上乗せ」としか思えないような価格設定を目の当たりにしてしまうと、顧客の立場としてはやっぱり「値引き」というものは不自然なものだと思えてならないのです。

一条工務店さん雑草生えすぎ!草むしりしようよ。。。

え~っとね。最後にどうでも良いことです。

別に人が住んでいるわけじゃないから雑草が生えてても良いんですけどね。。。

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セキスイハイムやヘーベルハウスが販売する土地の側は雑草が全く生えていません。おそらくはきちんと草刈りが行われているのだろうと思います。

一方、一条工務店側の土地はと言うと・・・・

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もうね。雑草は生え放題です。。。

両方の土地を一度に見てみると

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左側が一条工務店が販売する分譲地、右側がその他のハウスメーカーが販売する分譲地です。

別にね。まだ家が建っていないんだから草刈りしなくても良いんですよ。。。。

でもね。。。お客さんって意外とこういう所気にするんですよ。。。

だから草刈りぐらいした方が良いんじゃないかな??と思うわけですよ。。。

そうしないとお隣のハウスメーカーの営業さんに「確かに一条工務店の土地は安いです。でも、ご覧下さい、自分たちが販売する土地の草刈り一つしないのです。家づくりに対する姿勢がこういう所に出てくると思うのです。。。家は生涯住むものです。値段だけで決めない方が良いのではないでしょうか?土地価格については上長と交渉して同じ価格まで私の方で何とかさせていただきます!」なんて言われちゃいますよ。

以上です\(^o^)/

次回予告です!え~っと、もしも上記の土地の購入を検討されている方がいらっしゃいましたら、是非次回までおまちください。。。上の土地は見ただけではわからない、ちょっとした「いわく」があります。当然営業さんから説明があったと思いますが念のため。